藤川復活登板
2006年8月27日
阪神タイガースの藤川球児が27日のジャイアンツ戦で一軍復帰後初のマウンドに登った。結果は2回1失点、三振5という内容で味方の援護もあり5勝目を挙げた。
右肩に違和感を覚えてチームから一度離れた後首の寝違えで一軍登録を抹消された後初のマウンドなので注目して見ていたが、はじめの2球は抑えが利かずに上ずった球だったので少し不安になった。しかしその後はいつもの制球を取り戻し、急速も好調時に近い数字が出ており、空振りも取れていたのでどうやら完全復活と見て間違いないようだ。
しかし彼に2イニングを投げさせた起用法には疑問を感じる。元々彼が戦列を離れるきっかけになったのは延長戦で3イニングを放らせたことにあった。リリーフエースにイニングを跨いで投げさせるチームはほかに存在しないだろう。今や彼の右肩は球界の至宝なのだから、たとえ彼が志願したとしても周りが止めるというくらいの慎重さで起用して欲しい。
放送が途中で終了してしまったので9回のピッチングは小久保を三振にうちとったところまでしか見ていないが、二岡にホームランを打たれたのはやはりイニングを跨いだことと球数とが影響しているだろう。残り二人の打者は三振にうちとっているから大した問題ではなかったかも知れないが、今後は1イニング限定というつもりで起用して欲しい。
コメント
1999年、ドラフト1位指名で阪神に入団。大きな期待がかかったが、
様々な原因でなかなか結果が出せないでいた。球速とスタミナが不足
していたことは誰に目にも明らかだった。しかし2004年途中、転機が
訪れ中継ぎに抜擢されたころから頭角を現わし始めた。そして2005年
には、誰もが認める名リリーフ投手にまで這い上がった。藤川投手が
本来持つ力を、阪神の首脳陣がうまく引き出したことが大きいと思う
し、何よりも藤川選手の並々ならぬ努力がようやく花開かせたという
ことだろう。実力のある人は決してあきらめず、目標を捉えるために
何でも行なう時、必ず結果が出せるということを藤川投手は証明した
ように感じる(以上、藤川投手に対する、にゃお10の独り言)。
「この試合は絶対に落とせない」というものに関しては、自分を犠牲
にしてでもチームの勝利のために貢献したい!という強い気持ちは、
理解できます。何せ、この試合の前日まで連敗が続いていたんですよ
(前日の0−10で阪神が完封負けした試合を現場で見てました)。
これまで自分の怪我のためにチームに迷惑をかけたという責任感が、
そうさせたのでしょう。その時は、監督やコーチ陣たちも藤川投手を
止める理由があったとしても、そうできなかったのかもしれません。
昨年のリーグ制覇チームとしての意地っていうものもありますしね。
しかし、貴重な宝のような存在をたった一つの勝利のために潰しても
いいとは、私も思っていませんし、他のファンや阪神首脳陣、また何
より藤川投手本人が考えてはいないはずです。
-> にゃお10さん
前の試合をご覧になっていたのですね! ちょうどこの頃はタイガースは不振が続いていて辛辣な言葉を浴びせられていたようですね。試合後のインタビューでは涙を見せたと聞きました。
ただやはり3イニングを投げた後肩に違和感を感じてチームを離れたと聞いた時には不安になりました。それだけに大事に起用して欲しいという気持ちは強いです。過去に1シーズンだけ大活躍したリリーフエースというのを何人も見てきましたので。
今の藤川のストレートは全盛期の大魔神のフォークボールと同じで、チームにも藤川本人にも日本球界の宝として考えて欲しいです。でも入団当初はそこまでの逸材とは考えられていなかった(いや、にゃお10さんは才能を見抜いておられたようですが)彼がここまでの存在になったということには驚きとともに畏敬の念を覚えます。