『おじゃる丸』原案者に訪れた悲劇
2006年9月12日
私はあまりニュースをこまめにチェックするようなことをしないので大きなニュースでも知らずに過ごして後からショックを受けるということが多い。ブログを通じて意見や情報を交換するようになったことのメリットは自分が見逃していたニュースをほかの方が話題にして教えてくれるというケースが多くなったことだ。
モモさんのブログでこんなとんでもないニュースを知らされてしまった。私はあまりアニメには興味がないのだけど、もう何年も前に偶々夕方の時間TVのチャンネルを合わせて見入ってしまったアニメがあった。それが『おじゃる丸』だった。怠惰でわがままながらどこか憎めない主人公おじゃる丸のキャラクター設定やゆったりと時間が流れる物語の進行は、斬新でありながらも懐かしさを感じさせるもので、私はすっかりこのアニメが気に入ってしまったのだった。
この愛らしいアニメの原案者がどうしてこのような末路をたどらなければならなかったのか、私には全くわからない。しかしどんなにつらい出来事に見舞われようともサブちゃんの歌う主題歌を口ずさむ心のゆとりがあればこんな悲劇は避けることができたのではないだろうか。
犬丸りんさんのご冥福を心からお祈りしたい。
コメント
コメント、そして励ましの言葉ありがとうございました。偶然にも私が東京に行っていた時だったのもあり、ショックはものすごく強いですし、今でも、まだかなりショックを引きずってしまっています。
でも、おじゃる丸」にはいろいろと楽しい気持ちや、漫画であっても教えてもらったことが多くあり、今でもとても好きな番組です。犬丸さんの意思を継いで今後も良い番組であり続けて欲しいと思います。
-> モモさん
本当に驚かされました。あのほんわかした雰囲気のアニメを作る人がそんな最期を遂げるなんて信じ難いですよね。何があったのかはわかりませんが、まだまだ私達に夢を与え続けて欲しかったですね。
でも私達が犬丸さんに教えてもらった「まったり」を忘れず生きていくことが一番の供養になるかも知れませんね。私も大切な人を喪う悲しみを経験したばかりですので、励まし合って生きていきましょう。
これからの「おじゃる丸」も大人にも子供にも愛されるアニメであって欲しいですね。
sergeiさん、はじめまして。
かなり昔の記事へのコメントになりますがご容赦ください。
>この愛らしいアニメの原案者がどうしてこのような末路をたどらなければならなかったのか、私には全くわからない。
最近、某大型掲示板で真相かもしれないことを知りました。その掲示板のスレが犬丸さんを自殺に
追い込んだ可能性が高いという衝撃的な内容です。
以下はその引用です。
>※「おじゃる丸」の作者、犬丸りん先生を
> 自殺に追い込んだ可能性が高いスレッド↓
>今気づいたwwww俺=おじゃる丸wwwwww
>ttp://school5.2ch.net/test/read.cgi/jsaloon/1157014453
>※見れない人は下記スレの809〜815参照
>◇◆きょうのおじゃる丸PART14◆◇
>ttp://dubai.2ch.net/test/read.cgi/nhk/1180175935/l50
そしてもう一つ。
犬丸さんと仲の良かった仕事仲間の人のブログで
ttp://kaminshitsu.blog.drecom.jp/category_10/
「どうしておじゃる丸の「原作者」である犬丸さんが「原案者」として
クレジットされることになったのかを聞きたかった」という趣旨のことが
書かれています。
「なぜこれだけの大ヒット作品を生み出したのに自殺を。。」と誰もが思ったほど漫画家として大成
されていたにも関わらず、収入面では恵まれたものでなかったであろうことがうかがえます。
おじゃる丸の登場人物である漫画家うすいさちよはいつかヒットを飛ばし大金持ちになりお城のような
家に住むことを夢見ていました。これは現実に全ての漫画家が共通して持つ偽らざる夢だと思います。
しかし「おじゃる丸」が大ヒットしたにも関わらず「原作者」ではなく「原案者」としてクレジットされて
しまったがために、犬丸さん自身は大金持ちにもなれずお城のような家にも住むことはできなかったわけです。
収入的に報われて当然の超人気作を創り出したにもかかわず。
これも相当つらかったはずです。
一生にたった一度でもそういった超人気作を創り出すことがどれだけ難しいことか漫画家なら知らない人は
いないと思います。
それだけに。
なんともやりきれない話です。
-> PIPIさん
はじめまして。コメントありがとうございます♪
私も自分でサイトを運営するようになって痛感しているのですが、こうして何気なく公開した文章が当人の目に留まるということは結構あるみたいなんですよね。犬丸りんさんが問題のスレッドを実際にご覧になったのかは確かめる術がありませんが、当時深刻な悩みを抱えていたであろう犬丸さんがもしご覧になっていたとしたらより落ち込ませることになっていたに違いない投稿が並んでいたというのは、実に悲しむべきことだと思います。
ネットワーク技術の進歩によって私たち個人の表現の自由は飛躍的に拡大したわけですが、だからこそ自己の発言にはしっかりと責任を持つという覚悟で利用していかなければなりませんね。たとえ存命の方に対して何らかの批判をするにしても、当人が目にした場合にそれが建設的な提言として受け取ってもらえるような配慮をしていかなければいけないな、と思います。
あの衝撃的な事件が起こってから、どうしてもうすいさちよのキャラクターが犬丸さんご自身とかぶってしまうんですよね。“原案”という中途半端なクレジットについては私もこの記事を書くに当たって各種報道を調べていて気になっていました。犬丸さんがこの作品から得ていた対価はさすがに外部からは窺い知ることはできませんが、このような超人気作品に決定的な貢献をした方がそれに相応しく報われていなかったのだとすれば、それはとても残念なことだと思います。
『おじゃる丸』は大人が見ても楽しめる、いや、むしろ大人が見てこそ本当の深い味わいが理解できる、極めて上質な作品だと思います。このような作品を生み出した方にはぜひとも幸せな人生を過ごしていただきたかったですね。起きてしまったことはもう取り返しようがありませんが、せめてこの作品を見て育った子供たちが豊かな心を持った人へと成長していくことになれば、犬丸さんもきっと喜んで下さるのではないか、と思います。
ついでにいうと私は犬丸さんが作詞されたEDテーマの「プリン賛歌」もとても好きな歌です。私もプリンは好物なもので…。
もうすぐ三回目の命日を迎えますが、これを機にあらためて犬丸さんの功績を偲びたいと思います。