フランス大会2006 女子シングル フリー

2006年11月19日

たっぷりと2時間を使って出場11選手中10人の演技を見せてくれて満足の放送内容。しかしこうなると逆に唯一放送されなかったソーニャ・ラデヴァさんのことが気にかかってしまう。どうせならあおりのVTRやSPの回顧を削ってでも全選手を放送しようとは思わないのだろうか。


男子もこの枠の中でやるものだと思って見ていたのだけど全く触れられずに終わったので別に放送の枠を確保してあるのかと思い、上のように書いて一度アップしてしまった。しかしやはり最初に思った通り本来この時間に放送される予定だったようだ。男子を全く無視というのは一体どういうつもりなのだろうか。楽しみにしている人がたくさんいるというのに。ますますTV朝日の魂胆は理解できない。


スザンナ・ポイキオさん

SPとはうって変わって素晴らしい演技。2度目のルッツがシングルになったほかは大きなミスはなく、リンクの照明の雰囲気ともマッチして観衆を独自の世界に引き込んでいた。


ナデージュ・ボビリエさん

ジャンプの構成は物足りなく、しかもミスを連発。しかしなかなかしなやかな身のこなしでムードある演技ができていたと思う。


ヴァレンティーナ・マルケイさん

同じくジャンプには物足りなさがあるがスパイラルなどではやわらかさをいかしたきれいなポジションを見せてくれていた。


キャンディス・ディディエさん

やはりジャンプがジュニア並みで冴えない演技。はったりでもいいからステップなどでは元気よくはじけてくれるとよかったと思う。


キム・ヨナさん:ヴォーン・ウィリアムズ あげひばり

演技開始からしなやかな動きで魅了されてしまった。トリプルフリップ–トリプルトウループのコンビネーションを軽々と決めた後さらにダブルアクセル–トリプルトウループを成功させた。演技全般を通してのびやかなスケーティングで見る者を飽きさせない。SPではレベル1だったステップもこったものを見せてレベル3に上げてきた。終盤やや疲れたのかサルコウでオーヴァーターン、ダブルアクセルで転倒とミスも出たが素晴らしい演技でシニアの国際大会初優勝を果たした。


ジョアニー・ロシェットさん

SPはミスなくまとめてきたがフリーではいきなりフリップで転倒。その後もことごとくジャンプが不発。まるで別人の演技を見るよう。終盤何とかルッツ、サルコウを成功させるが信じ難いような不出来な演技になってしまった。


アンヌ・ソフィー・カルヴェスさん

SPではトリプルトウループ–トリプルトウループのコンビネーションを成功させたがフリーではセカンドジャンプが2回転。まともに成功した3回転ジャンプはこれともう一つのトウループだけと寂しい内容。音楽はパリジャンにはなじみ深いという「ムーラン・ルージュ」だけどこれはヨナさんのSPとかぶっており、さらに使用している部分が昨シーズンの中野友加里さんのSPと重なっている。現在の世界のトップ選手とバッティングしてしまった選曲は彼女には不利にはたらいたのではないかと思う。


安藤美姫さん:メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲

冒頭のコンビネーションジャンプのルッツでまさかの転倒。2度目のルッツを何とか成功させ後ろにダブルループを付け加えて意地を見せたがスケートアメリカの時の好調さからはほど遠い演技になってしまった。本人はあまり言い訳をしていないが伝えられていた腰の不調は以外に深刻だったのではないだろうか。SPに続いてレベル2に下げられてしまったステップの重たい足の運びや、キャッチフットからビールマンへ移行しないまま終わってしまった最後のレイバックスピンを見てそう感じた。

それでも万全の状態ではない中で2位につけたのは今のスケートへの取り組みが充実している証拠。そう前向きにとらえて出場が決まったファイナルに臨んで欲しい。


キミー・マイスナーさん

冒頭得意の3回転–3回転のコンビネーションジャンプを成功させると勢いにのってトリプルアクセルに挑戦。しかし転倒してしまい認定も2回転。この失敗が尾を引いたのかフリップからのコンビネーションはセカンドジャンプがシングルに。ほかにループがシングルになるなどめずらしくジャンプにミスが多かった。全体の印象としてもやや精彩のない演技だった。スケートアメリカの時はもう少し妖艶さも出せていたように思う。


クリスティーヌ・ズコフスキさん

昨シーズンのジュニアの世界選手権でヨナさん、真央ちゃんに次いで3位に入った選手。演技を見るのは初めてだった。3回転ジャンプは二つのサルコウとループだけと寂しい内容。しかし全体のスピード感はなかなかだったと思う。

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コメント

本当に、テレビの前で2時間待って、
時計を見ながらまさか・・・まさか・・・
と思ってましたが、お腹が痛くなるくらい腹がたちました。
メールでは要望受け付けないようなので、
できるだけ早く、電話で意見を言いたいです。
昨日は男子のSPを放映しておいて、今日はフリーなし?
日本人が表彰台に上がらなかったから?
男子は4回転サルコウを2回もとんだ選手もいるほど
ハイレベルの試合だったのに?
あまりにもフィギュアスケート、そしてファンを馬鹿にしています。
女子も勿論、素晴らしい大会だったし、美姫ちゃんには
本当に頭が下がります。
でもせっかくいい気分でいたのに、冷や水をかけられたような
そんな情けない裏切られた気持ちでいっぱいです。
ブログに女子の感想を書く気にもなれません。
長文すみません。

-> sashaさん

お気持ちお察しします。女子から始まったので男子は最後なのだろうと思い、でも残り時間はどんどん少なくなってきて、結局ダイジェストはおろか結果の紹介もなかったのでてっきり自分の勘違いで別の時間枠を用意してあるのだろうと思い込んでしまった私が甘かったです。だんだん時間が経つにつれて腹が立ってきました。

どうやら関東地方を含む一部の地域では深夜のスポーツニュースの中で放送してくれるようで、お蔭で私は見られそうです。sashaさんの地域ではいかがでしょうか。一応確認してみて下さい。

すみません、 sergeiさまの大切なHPで毒づいてしまい、
お恥ずかしい限りですm(__)m
どうやら深夜のスポーツニュースは関東地方のみのようです。
一応、テレ朝にも確認しますが、CSも地上波と同じ内容になる
可能性大みたいですね。
でもこちらで男子の内容確認できたので助かりました。
ありがとうございます。次のNHK杯まで楽しみはとっておきます(^^)

-> sashaさん

いえいえ、みなさんの率直なご意見を書き込んでいただくのはうれしいですのでどうぞお気になさらずに。また何でもお気軽に書き込みして下さい。

『Get Sports』というのは関東地方だけなんですね。CSもだめなのですか。何とも残念です。今日のエキシビションの中で少しでも放送してくれるといいのですが。

小塚選手よかったですよ。拙いレポートですが想像をふくらませて下さいね。なおドブリン選手について素人判断でプリロテ云々と書いてしまいましたが、ジャッジスコアを見ると加点までもらっていますね。このあたりは素人が見た目の印象で書いているということを念頭において読んで下さい。

 ポイキオさんのミュンヘン、引き込まれました。ちょっと沈鬱な曲なんだけど、静かな調べで正統派のヨーロッパのスケーターの舞、こういうの自分は好きなんだ。。。と気づく。
 ところで、ポイキオさんともう一人、ジャンプの回転が時計回りの少数派。解説歴が長い?伊藤みどりさんでも戸惑うんですね!
(ポイキオさん、時計回りの見本として覚えておこっと。)
 フランスのスケーターたち、特に華があるわけではないけど、基本に忠実な滑りで、正直、けっこう好きです。ただ、加点がつくかどうか楽しみにしてたけど、そこんとこはやはり厳しかった。易しい技では質が良くても、加点は出ないんですね。当たり前か。。。
 日本でも特に関西のスケーターは、丁寧な滑りでしかも100〜130点を出すスケーターが何人もいて。。。世界の下位のスケーターを映すくらいなら、そういう日本の中堅スケーターこそテレビに出してあげたいもんだ。
 キムヨナのラーク、表現力ありましたね。
 安藤さん、足を変な風に捻っていたようなので心配でした。後の演技に影響したんじゃないでしょうか。ただ、エキシビを見る限りは元気そうでした。失敗しても崩れず、弱音も吐かず、偉い! シーズンはまだまだ長いので壊れないでほしい。

-> やまぼうしさん

ポイキオさんよかったですね。実をいうとちょっと油断してしまって途中から見たのですがTVをつけた途端引き込まれてしまいました。カナダ大会の時もそうだったのですがこの人こんないい演技をする選手だったっけ、と見直してしまいました。

そうそう、みどりさんも逆回転には戸惑うんですね。何だか素人じみたコメントで微笑ましかったです。

フランスの選手達、私もなかなか楽しく見ていました。技のレベルは低くても丁寧に滑っているのが好感持てましたね。ジュベールや小塚選手の演技を削ってまで放送する価値があったかは疑問ですが…。

安藤さんの転倒はそれほど後を引くようなものには見えませんでした。リプレイを見るとルッツの着氷というよりはループへの移行がうまくいかなかったのかな、という感じもします。でもその後の演技もインタビューの受け答えも落ち着いていて頼もしいですよね。強くなったな、と感じます。

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