安藤さんについての報道の過熱に不安

2006年11月21日

今日は毒ばかり吐いている気がするけどついでなのでもう一つ。


今朝の朝日新聞の記事安藤美姫さんが逆転優勝できなかった原因を「心の弱さ」に帰しているのだけど、スポーツにとってこの種の精神論が一番有害なのではないだろうか。本人は全く言い訳しなかったけど、フリーの演技は伝えられていた腰の不調が意外に深刻だったことを窺わせるものだった。その点の取材は十分尽くしたのだろうか。


報道ステーションの特集も見ていたがこちらは今シーズンの安藤さんの好調の原因を4回転へのこだわりを捨てスピンやステップに重点をおいて取り組んだ結果、としていた。これまでの安藤さんのコメントを聞く限りでは昨シーズンのプログラムが表現面であまりにも高いレベルの挑戦を要求するものであったために本来の魅力であるジャンプの基礎がおろそかになってしまった、ととらえているようなのだけど。


安藤さんはやはり人気者だけに期待を裏切れば裏切ったで、復活すればしたで大騒ぎになってしまって何かと大変そう。彼女のことを親しみをこめて“ミキティ”と呼ぶ気にならないのは本人がアイドル視されるのをつらそうにしているのを見てきたせいでもある。そんな中でも自分を見失わずに競技に取り組んでいけるたくましさを身につけて欲しいと思う。

追記:11月22日

読売新聞の20日付の記事(美輪@brownycatさんに教えていただいた)とSports@niftyの21日付の記事を読んで癒された。こういう報道をして欲しいものだ。

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コメント

フランス杯で優勝できなかったのは、「心の弱さ」と書いてあったのですか?納得出来ませんね。本人の調子が悪いとかとは関係なく、大会によって選手の顔ぶれも違いますし、本人が良い出来だったとしても、他の選手がさら良い出来だったり、得点の高い技に成功した場合などは、力が出せていても、優勝するとは限りませんし。今の時点では、2戦優勝しているのは、ブルガリアのダンスのカップルのみで、今後もジュベールや中国のペア、ランビエールあたりが後の大会で優勝する可能性はありますが、それだってまだ未知数ですし。グランプリシリーズで連勝すると言うのは、選手にとってなかなか難しいのだと思います。それとも、最初のコンビネーションジャンプで失敗したことや、スケートアメリカが凄すぎたから、それに比べるとと言う感じなのでしょうか。私はその記事を読んでいないの分かりかねますが、放送も含め、もっと選手やファンを思いやった偏りのない報道そしてもらいたいですね。

-> モモさん

安藤さんとヨナさんの争いは極めて高いレベルの勝負だったので記事にはかなりの違和感を覚えました。そんなに単純な解釈ができることではないはずなんですけどね。エントリーからリンクが張ってあるので気になるようでしたら見てみて下さい。

フランス大会はヨナさんのほかにも力のある選手がそろっていて、その中でも2位につけたというのは彼女が精神的に強くなってきた証拠だと思います。もう少し彼女の取り組み方をよく把握した上で記事を書いて欲しいものですね。

私も皆さんと全く同感です。
今シーズン見てつくづく感じるのは、
トリノから大きな財産を得たのは、間違いなく
美姫ちゃんとジュベールだということです。
マスコミは本当に視点が低いですね、
外国人記者によくこのようなあおりと言うか、
私も新聞読んでないのであまり書けないですが
でも記者のレベルの低さを感じますね。
昨季の美姫ちゃんをきちんと取材していれば、
そんなおそまつな記事は書けないはずです。
それから私も美姫ちゃんのこと、ミキティと呼ぶ気にはなれません。
愛情こめて美姫ちゃんとは呼ばせてもらうけど・・・
彼女たちはアイドルではなく、アスリートですから。

-> sashaさん

同意していただいてうれしいです。優勝すれば大騒ぎする一方で、少し調子が悪い中でも意地を見せて2位になったら「心の弱さ」などといわれてしまうのはあんまりじゃないか、と一人で憤慨していました。みなさんに同意していただいたら気が晴れました。

この記事はAlexさんのところでも話題になっていましたね。「モロゾフがチンクアンタに助言を求めたってどういうことか?」って。あんまり謎の多い記事は書かないでもらいたいですね。


"安藤さん"じゃよそよそしいので愛称で呼びたくなってしまうけど、やはり抵抗があるんですよね。"真央ちゃん"とは屈託なく呼べるのですが。天真爛漫な真央ちゃんにくらべると安藤さんには繊細な面を感じてしまいます。でもそんなところも彼女の魅力の一つかも知れませんね。

こんばんは!(^o^)丿ようやく日曜のショックから立ち直りつつある美輪です。

美姫ちゃん(私も「ミキティ」とは絶対に呼びません)はトリノ前と今とでは全く別人のように大きくなった、成長したと私も思います。この報道は「優勝以外はすべてダメ」という、卑小な見方にすぎません。
ちなみに、morningdew21さんの「荒川静香最新情報ブログ」で、この記事と一緒に、↓の読売新聞の記事も紹介されていました。
http://www.yomiuri.co.jp/sports/feature/figure/fi20061120_01.htm
こちらの記事は非常に好意的に前向きに、私たちファンとほぼ同じように今回のことをとらえてくれています(*^_^*)。同じ「2位」でも、記事を書く人間によってまったく違いますね。

-> 美輪@brownycatさん

素敵な記事のご紹介ありがとうございました。morningdew21さんのところはこまめにチェックしているのですがこれは見落としていました。

本当に同じ出来事でも見る角度によって全く違った記事になるんですね。腰の不調のこともちゃんと伝えてくれていますが、やはり相当悪かったようですね。挫折を乗り越えて成長した今の安藤さんだからこそつかんだ"2位"だと思いたいです。

エントリーで紹介しておきましたがSports@niftyにも読んで癒される記事がありました。まだでしたらぜひご一読を。

こんばんはっ!

>安藤さんはやはり人気者だけに期待を裏切れば裏切ったで、復活すればしたで大騒ぎになってしまって何かと大変そう。
Dotaも本当にそう思います。今季は静かにスタートを切れた分、すばらしいスタートを切れました!けど・・・だんだんマスコミさんが・・・(>_ それでも今季の安藤選手は昨年からかなり成長した気がします(^^)。マスコミのインタビューでも以前のような無邪気さはあまりなくなり、きちんとした受け答えになってきました。それでいて、エキシビなんかでは時折子供っぽい笑顔を見せるので、マスコミへの接し方を覚えたんじゃないかなぁ〜と思っています。
今季もちらほら「4回転4回転」の大合唱が始まりそうになりつつも、昨季のように安藤選手自身が乗っていかないと思いたいですっ!(^^)
4回転はマイペースに、飛べるときに飛んでもらいたいですねっ!昨季はなんか、マスコミと自分の発言に追い詰められているようで・・・・それでいてチャレンジすらできなくて・・・見ているだけでつらかったです(T_T)。トリノではチャレンジしてくれただけでもうれしかったですね(^^)
とにかく、今マスコミさんは真央選手か、安藤選手か右往左往ですが・・・どちらも加熱せずに普通に接していただきたいものですねっ!(^^)
3Lz+3Loだってすっごい技ですし、仮に4回転がなくっても、ぶんぶん♪ステップと3+3と今季の姿勢!で十分、感動を与えてくれていますo(^-^)o

・・・と、Dotaの勝手な意見ばかり書いてすみません・・・いっぱい書いてしまった・・・(;^^A 

-> Dotaさん

いっぱい書いて下さってありがとうございます♪

マスコミはシーズンが始まるまでは明らかに真央ちゃんメインの姿勢だったのがスケートアメリカ後は一転して安藤さん一色になりましたよね。安藤さんて本人が意識しようがしまいが知らずに人を惹きつけてしまう魅力を持った人なんだなぁ、と感じさせられました。こうした熱狂が、安藤さんがつらい時にでも支えて応援して上げよう、という方向にはたらけばいいのですが、トリノ後はそうはなりませんでしたよね。

人気者であるがゆえに得をしていることもたくさんあるはずなので、注目を浴びてしまうのもある程度までは有名税として仕方のない面もあると思いますが、一時は競技への意欲さえ失いかけてしまったというほどの喧騒は明らかに度が過ぎています。マスコミもそうした点を配慮した上での報道を心がけて欲しいものです。4回転ジャンプは詳しくない人にとっては最もわかりやすい必殺技ですからそこにばかり注目したくなるのはわかりますが、安藤さんはほかの要素でも極めて高い技術を持った選手であるということを伝えて欲しいですね。

でも今の安藤さんには簡単なことでは弱音を吐かない強さを感じます。今後さらに成長した姿を見せてくれそうですね!

 Dotaさんに賛成! 3回転ルッツと3回転ループの連続ジャンプは、今期、安藤さんが成功させているだけではないでしょうか。3回転半のトリプルアクセルを除けば一番難しい、すっごいジャンプ。ルッツは回転方向と逆になる態勢からのジャンプだし、そのジャンプの後につま先を突かないで飛ぶループジャンプを付けてるもんね。キミーマイスナーさんがルッツに付けているのはトウループだし、キムヨナさんはフリップでそれに付けているのはトウループ。そこんところ、ちゃんと解説する記事をかける書き手がいないってこと。お粗末。(安藤さんがフリップよりもルッツの方が得意という理由もあるでんしょうけど。。。)
 それと、安藤さんが今期快調なのは、どちらかというとジャンプにこだわって練習したからだと思います。もちろん、ステップもよくなりましたけど。スパイラル、スピンは、佐藤信夫コーチ時代やジャンキンスコーチ時代に飛躍的に向上し、既にトリノ前に審判には評価を得ていたと記憶してるんだけど、違ったっけ。ちゃんと取材してほしいな。

 Sports@niftyの記事は洞察力の鋭い記事ですね。ライターの「Niki Yamamoto」さんってフィギュアスケートの経験者なのでしょうか?そうでなければフィギュアスケートも音楽もとても愛してる人だなと思いました。記者さんの意見を書いた部分は、真偽のほどが私にはよくわかりませんけれど、意見を言うならこれくらい愛のある人に書いて欲しいです。私も反省!
 「ちょっと贅沢を言うなら」には私も同感します。、メンコン(メンデルスゾーンのバイオリンコンチェルト)は、壮大だけどもっと上品に魅せて欲しい。特に、バイオリンだけの演奏になるところ(カデンツァ)、低音から高音へ昇っていくところですが、女性らしいとてもしびれる部分。演奏会では弓をひくバイオリニストの舞とバイオリンの音とで、つまり目と耳の両方でしびれる部分なので、そういう、世界中の人をしびれさせるような舞が見たいものです。
 

-> やまぼうしさん

今シーズンは今のところ真央ちゃんもキミーもトリプルアクセルには成功していないので安藤さんのコンビネーションジャンプは女子では最も難度の高い技ですね。そうしたことをわかりやすく伝える記事が少ないのが残念です。


Sports@niftyの"Niki Yamamoto"さんという署名は今まで見かけませんでしたね。文章から察するに経験者のような気がします。鋭く的確な記事で、読んでうならされました。

フリーの"メンコン"はシェエラザードにくらべると曲調に合わせた表現がまだ十分にできていない、という印象がありますね。まだ滑り込みが十分でないのでしょう。これからさらに熟成した表現を見せてくれることを期待しましょう。

この記事はヨナさんの魅力についても余すところなく語ってくれています(安藤さんについて"心の弱さ"を指摘した記者さんはおそらくヨナさんの素晴らしさも正当に評価できていないのだと思います)。特に背中から肩にかけての動きに美しさの秘訣がある、というのはまさに私がこの人の演技に惹きつけられるポイントで、よくぞ指摘してくれた、と思いました。


安藤さん自身は昨シーズンの不振をあれもこれもといろいろなことをやり過ぎて本来の長所であるジャンプの基礎が疎かになってしまった、と振り返っていますよね。門奈コーチの下で基本に帰ってジャンプに取り組んだことが今シーズンの好結果に結びついたのだと思います。先日の報道ステーションの特集は私たちが認識しているのとは逆の説明だったので違和感を覚えました。安藤さんへの悪意が感じられるようなものではなかったので特に不快には思いませんでしたが。

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