NHK杯2006 男子シングル SP
2006年12月 2日
女子に続き日本選手が高いレベルで競り合う見応えのある展開になった。早くも明日のフリーが楽しみ。
高橋大輔選手:チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲
フリップからのコンビネーションをはじめ全てのジャンプを軽々と成功させる。トリプルアクセルも十分余裕を持って着氷していた。ステップの素晴らしさは相変わらず。ノーミスの演技でパーソナルベストをマークした。彼にはこういうドラマティックな曲がよく似合う。4回転ジャンプのないプログラムとしては最高峰に属する内容だったと思う。
明日はやや苦手としている感のあるフリー。挑戦すると言明している4回転ジャンプが成功するか、後半に集中するジャンプをミスなく乗り切ることができるかがポイントになりそう。ループには十分気をつけて欲しい。
アレクサンドル・ウスペンスキー選手:サラバンド
3つのジャンプほか全ての要素をミスなくこなす。欲をいえばもう少しスピードがあるとなおよかったと思う。長身で雰囲気のある選手で今後の活躍が期待される。
ケヴィン・ファン・デル・ペレン選手:アルビノーニのアダージョ
同じく3つのジャンプを含めてノーミスの演技。スピンではスピードが落ちてしまう部分も見られた。
李成江選手
4回転トウループに成功。本田さんらと競い合ってこのジャンプを成功させてきたベテラン選手の意地を感じた。表現もかつてほど稚拙な感じはなく、年を重ねても進歩を続けているところが素晴らしいと思う。
織田信成選手:Fly me to the moon
トリプルアクセルは空中で少し軸がゆがんだがひざと足首のやわらかさをいかして危なげなく着氷。ストレートラインステップでは最後の新体操でいう"もぐり回転"のような動作でバランスを崩してしまった。しかしミスは最小限でパーソナルベストを更新。わずかの差で高橋選手に次いで2位につけた。
刈屋アナウンサーによると彼はこの曲を最初に聴いた時にはおじさんくさくて自分に似合うかな、と思ったが今ではすっかり曲にはまってしまっているとのこと。その言葉通り曲に入り込んでのびのびと演技できているのが素晴らしい。フリーでの安定感では高橋選手を上回るものがあるので逆転優勝のチャンスも十分にありそうだ。
小塚崇彦選手
トリプルアクセルはやや着氷に難があった感じだがやはり下半身のやわらかさをいかして無事に乗り切った。フランス大会では転倒してしまったフリップは着氷に流れがなく次のトウループはトリプルの予定がダブルになる。それでも本人はフランスでの失敗を繰り返さなかったことで十分満足そうな様子。チェンジャン選手との差はわずかで女子に続き男子も表彰台独占の可能性もあるが、あまりそういうことは意識せずのびのびと演技して自分の持てる力を出し切って欲しい。
コメント
男子も本当に素晴らしかったですね。
大ちゃんは明日、4回転に挑戦すると言ってますが
滑走順がトリノの時と同じ、最終滑走になってしまいましたね。
何だかんだ言ってもこの人が一番心配。
明日は心臓止まりそうで怖いので、先にサイトで
確認してからテレビ観戦するつもりです(^^;)
-> sashaさん
心臓が丈夫でないと高橋選手のファンはやっていられませんね。SPの3つのジャンプはどれも軽々と余裕を持って決めていたので調子はよさそうですがどうなることやら。織田選手と高いレベルでの競り合いが見たいですね。
なお最初にアップした時ケヴィン選手が4回転を成功させたなんて嘘を書いてしまっていました。ジャンプをミスなく決めた、というのが4回転に成功したという記憶に変わってしまったみたいです。早く女子の感想をアップしようと焦っていたかも知れません。お詫びして訂正します。
sergei さま
とんでもないです、皆お互い様かと・・・(^^;)
男子フリー、素晴らしかったですね。
大ちゃんの4回転、あまりに完璧で涙が出ました。
加点3をつけてるジャッジもいましたね。
初めて公式で成功させた4回転で加点3ってすごい!
でも本当にきれいなジャンプでしたね〜
-> sashaさん
慌てているとろくなことがないですね。まあここを見る方はほかのサイトも見て確認しているでしょうから鵜呑みにされることはないと思いますが。
高橋選手、調子がよさそうだったので心臓に悪いと思いながらも期待していたのですが、見事に決めてくれましたね。軽々と跳んでしまった、という感じでした。加点3というのは驚きますが素晴らしいですね。後半のジャンプで崩れなかったのも見事でした。
そしてそして、ストレートラインステップはレベル4ですよ! 今まで彼自身とプルシェンコしかもらったことがないんですよね。サーキュラーの方はレベル3ですが全てのジャッジが加点しています! "世界一のステップ"の面目躍如ですね。凄いものを見せてもらいました。