「挑戦者」

2007年1月22日

いつもお世話になっている美輪@brownycatさんのところで連載されている川柳タッグマッチ。美輪さんのお仲間の徳道かづみさんが近藤真彦さんの「挑戦者」についてふれられているので、触発されて記事を書いてみることにする。


ちょうどこの企画が神戸新聞に連載されていた時期にあたる2005年の12月にマッチこと近藤真彦さんが7年ぶりの新曲をリリースした。それがこの「挑戦者」である。私はこの頃たまたま見るともなく見ていたTVの歌番組で初めてこの歌を聴いた。いわゆるヒット曲しか聴いたことがないせいもあるのだろうけど、それまでマッチの歌をいいと思ったことがなかったので何の期待もせず聴いていたのだった。聴いていたというよりはTVをつけたままにしておいた、といった方が正確かも知れない。

ところが一度聴いてみただけですっかりこの歌が気に入ってしまった。子供の頃に「あしたのジョー」の薫陶を受けて育った身としては、この手のには弱いのだ。周囲から嘲られながら素質もないのにボクシングにうちこむ主人公のダサかっこいい姿が、今のマッチにとてもよく似合って見えた。決してうまい歌というわけではないし、この日の収録では一部歌詞がとんでしまっていたようだが、そんなことはお構いなしに歌の主人公の心情になりきって歌っているのが伝わってきた。

この数日後にはフジTVの本田美奈子さんの追悼特集の冒頭でこの歌が流れてきて驚いたが、どうやら「金曜エンタテイメント」のオープニングテーマとして採用されていたらしい。ヒットするといいな、と思っていたのだけど、残念ながらあまり世の中では話題にならなかったようだ。紅白ででも歌わせて上げたかったのだがそれどころの話ではなかった。しかし個人的にはマッチのこれまでのどのヒット曲より好きだし、アリスの「チャンピオン」よりずっといい歌だと思う。


作者の中原明彦さんはロクセンチというロックバンドのヴォーカリスト。今オフィシャルサイトを覗いてみたら奇遇なことに今日がファーストアルバム「rainbow story」の発売日とのことだった。残念ながらこのアルバムには収録されないようだが、ライヴでは「挑戦者」のセルフカヴァーもしていたそうだ。「日記」によると今月の4日にも中原さんのソロのライヴで歌っていたらしい。

こんな歌を聴くと、どんなに無様な生き方でもいい、ただ永遠の挑戦者でありたい、そんな風に思えてくる。

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川柳タッグマッチ(11)「闘う」

川柳仲間・徳道かづみとタッグを組んでお送りする川柳&エッセイ「川柳タッグマッチ」。 第11回のお題は「闘う」です。

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