時津風親方 傷害容疑で立件へ

2007年9月27日

今年6月に時津風部屋の力士、斉藤俊さん(四股名は時太山)が稽古後に急死した件で、師匠の時津風親方が兄弟子らとともに斉藤さんに暴行を加えたことを認めていることが明らかになった。愛知県警は親方を傷害容疑で、兄弟子らを障害致死容疑で立件する方針を固めている。


私は例の朝青龍の件にはあまり関心がなくて、正直もうどうでもいいと思っているのだが、今回の件はそれよりはるかに重大な問題だと思う。弟子たちの親代りとなり指導する立場にある親方が率先して暴行し死に至らしめるなどとは言語道断だ。

相撲に限らず格闘技の選手育成の現場では愛のある“指導”と単なる“暴行”との間に明確な線引きをするのが難しい面があるのは確かだろう。稽古が厳しいのは当然だし、一般世間では許されざる“体罰”と見做されるような厳格な指導も、実力だけが物を言う厳しい世界を生き抜いていく強さを身につけさせるには時には必要でもあるのだろう。

しかしそれはあくまで当人を心身ともに強く鍛える目的でなされるのでなければならないはずだ。部屋から抜け出した行為への懲罰として暴行を加え死に至らしめた今回のケースが超えてはならない一線を超えてしまっているのは明らかだ。人ひとりの命が失われたことであり、厳重な処罰が科されるべきだ。


この事件は相撲界全体にとって大きな衝撃になるだろう。ただでさえ新弟子の数が減少する傾向にある現在にあって、こうした暴行が稽古場で日常的に行われているという疑念を抱かれれば、大事な我が子を相撲部屋に預けようと考える親などいなくなるだろう。これを機会に親方衆そろって、将来ある少年の身柄を預かる責任の重さをあらためて認識してもらいたい。

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コメント

こんばんわ、ヒロです。
この事件に対する思い、私も同感です・・。
指導という名の粛清で人間の命を奪う事、絶対許せない事です!
親方は命を奪っておいて「少し指導が行き過ぎたかも知れない・・」
と言っていますが、指導と「いじめ」のリンチの見極めが出来ぬ様なら、もはや廃業すべきです。
相撲部屋は部外者が入り辛い環境が、どうしても出来てしまいがちです・・。他の部屋でもこの様な陰湿な「イジメ」があると容易に想像出来ます。相撲部屋は刑務所の集団房では無いはずです。その部屋の牢名主が横綱になるんですか?もし、そうなら英雄は暴力者でしかないです・・。
相撲協会や理事会はまるで「他人事」のような対応をしていますが、
もっと真剣に且つ迅速に対応してほしいですね・・。
記者会見のお父様の「真実を知りたい・・ただ、それだけです」という言葉・・、自分の息子を殺された上に、「蚊帳の外」の様な扱いされた悲痛な叫び、親方はどう聴こえているのでしょうか?・・・。

「リンチ」というものが、まだ行われていたのが自分は信じられません。
もちろん背景は違いますが、
これじゃ昔の連合赤軍だかオウムだかの時代を思い出してしまいます。
 
自分は「しごき」という名の『後輩に対する先輩の憂さ晴らし』が
当たり前のようにまかり通る体育会系のシステムが嫌いで、
本当は入りたかった野球部にも入らなかったし、
(まあ、自分はやられたらやり返すタイプですが・・・笑)
実際野球部に入った友人が、プライベートで道を歩いていた時、
100m以上先にいた野球部の先輩に対し、
大きな声で「チワース」と言いながら一礼するのを見て、ぞっとした記憶があります。
 
短絡的な言い方かもしれませんが、
リンチなんていうのはそういうシステムの延長線上の物にしか思えませんよ・・・。
典型的な、自分が一番嫌いな『弱い物いじめ』ですよ。
それも集団で徒党を組まないとできないヤツらの・・・。

今回の事件に対しては憤りを覚えます。
相撲界は伝統と歴史を重んじる世界ですが、このような事が日常茶飯事で行われていたのであれば、国技として存在する価値は皆無だと思います。

指導とリンチは全く別物です。
次世代に継承するのであれば、今の時代に合う指導をしなければ継承はできない事だと思います。

今回の事件を重く受け止めて欲しいと願います。

-> ヒロさん、ボランチさん、moonさん

実に悲惨な事件ですね。角界の体質については亡くなった大関貴ノ花の元二子山親方が入門した時横綱の弟ということで壮絶ないじめを受けたとか、いろいろな話を聞いていました。ただ今回は弟子たちを監督する立場にある親方が率先して暴行に加担したということにショックを受けました。

時津風親方や相撲協会の対応からは事態の深刻さを認識している様子が窺えませんね。あまりにも人の命が軽んじられている印象を受けます。こうした不祥事に毅然とした対応をとることができなければ、相撲界は存亡の危機に立たされることになると思います。

最近発売されてる週刊誌にも沢山相撲界の実情(?)が暴露され始めましたけれど、何だか凄い世界で怖くなってしまいました。某理事長の対応など、朝青龍の件から注目してますが、何だかいつも歯切れが悪すぎますし、信用おけない・・・なんて勝手ながら感じております。国技のスポーツなのに、どこか世間は冷め始めてますかね。。。新横綱も誕生したばかりですし、すがすがしいスポーツというイメージに早くなって頂きたいものです・・・

-> がちゃ子さん

相撲界の内幕についてはこれまでにも色々な話を聞いてきていたので、実際には相当荒っぽいことも行われているんだろうな、と想像していました。ですから少々のことには驚かないのですが、今回の件は親方が率先して暴行に加担したこと、結果的に死に至らしめるまで懲罰的な厳しい稽古を課していたことにショックを受けました。人の体がどこまでなら耐えられるかということは格闘家なら当然わきまえていなければならないはずです。その見極めができない人は格闘技の指導に携わってはいけないと思います。

協会の対応も亡くなった斉藤さんを悼んでいるというよりは自分たちの体面を保つことに汲々としているようで、釈然としないものを感じますね。新弟子の数はこのところずっと減少傾向にあるので、今の子供たちが進んで「お相撲さんになりたい」と思うような魅力ある相撲界に変えていかないと今後はますます先細りになってしまうでしょうね。

毎日毎日、相撲界の暗いニュースが続いていますね。
北の湖理事長は、現役時代は「憎らしいほど強い横綱」
と言われてきましたが、今日、ワイドショーでコメントする
理事長を見ると、責任を取ってやめようとしない憎らしいほど
ふてぶてしい理事長ですね。
時津風親方を処分するだけで事は終わると思っているのでしょうか。
週刊誌には、理事長の現役時代の暴行のことも書いてありましたが、
昔やったことも
この際認めて、心から謝罪して欲しいものです。
相撲のことに興味のない人たちも、毎日のように一般的に行われている暴行を週刊誌などで暴露されていくのを読むと
相撲界をおそろしい世界という認識ばかり身につけていくようです。

-> tattiさん

北の湖理事長、今日は亡くなった斉藤さんのご遺族を訪問しましたね。しかしその後の会見を見ると相撲協会として責任を認めて謝罪しているのかどうかが明確でない、歯切れの悪い発言に終始していました。

暴行が明らかになった当初は独自の調査を行わない方針を決め、文部科学大臣の指導を受けるととかげのしっぽ切りみたいに性急に(前)時津風親方の解雇を決めたりと、事の重大さを十分認識していないように見受けられます。

今は昔と違って運動能力に秀でた子供にとって選択肢がいろいろあるので、相撲界は必ずしも憬れの場所ではないのだということにもっと危機感を抱いた方がいいと思います。このままでは相撲界の将来が危ぶまれますね。

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