テクノロジーがもたらした便利さとは

2008年7月14日

このところ携帯電話の新機種の発売開始が話題になっているので触発されてハイテク機器の便利さについてちょっと書いてみる。PCを長らく使っていた骨董的な低スペックマシンからかなりのハイスペックマシンに新調してしばらく経つのだが、それまでと最も異なるのがマルチメディアへの対応である。以前は動画などの再生は負荷の大きい作業だったので必要に迫られた時にしか行わないようにしてきたのだが、今は全くストレスなく再生できるので調べ物をするのが実に楽になった。

動画投稿サイトなどにも頻繁に訪れて情報収集にいそしむようになった。そこには著作権に問題のあるものも含めて資料がふんだんに揃っている。特に80年代のアイドルの映像などはあまりの懐かしさについ時間を忘れて見入ってしまう。こういう後ろ向きの感傷にひたるのはあまりいい趣味ではないと思いつつもこの甘い誘惑に抗うのは難しいことである。こうなることがわかりきっていたのであまり高性能な機械は欲しいと思わずにいたのだが…。


書籍と違って音楽CDは立ち読みということができず、図書館のような施設も整備されていないので音楽についてわからないことを調べるというのはとても難しい作業だった。しかし今やこうして高度なテクノロジーとそこに生まれた無法地帯の恩恵によりお手軽に何でも知ることができるようになった。この便利さには大いに助けられてもいる。

その一方で私の耳には河島英五さんの歌声がどこからともなく聴こえてきて、心にちくりと突き刺さるのもまた事実である。

百万冊の書物を読み
一日中テレビの前にいれば
どんな事でも知る事ができるだろう
その部屋にねころんだままで
だけど友よそれで
 それで自由になれたかい?
「水瓶の唄」より

まだインターネットも携帯電話も普及していなかった頃の歌だが、その問いかけには今も古びることのない深い洞察が含まれているように思う。

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『水瓶の唄』で検索

『水瓶の唄』の歌詞を検索していて発見したサイト。 消費する旅、世界を拡げる旅・・

コメント

特にsergeiさんも、自分も、“ウィキペディアン” なので、
こんな時代になって、ホントに恩恵を受けてますよね・・・。(笑)
 
昔、「これ何なんだろう?」とか思って調べたくても、
百科事典などに載ってるような事は図書館に行けば何とかなったけど、
ホント、どうでもいいような雑学とかなどは、
どうしようもなかったですからね・・・。
 
確かにこれが 「いいのか」「悪いのか」 は自分にもわかりませんけど・・・。

-> ボランチさん

今は本当に何でも簡単に知ることができるようになって、こんなことでいいのだろうかと戸惑いを覚えつつもネット検索に依存する日々ですね。でもウェブで文字情報を読んだだけでものごとをわかったようなつもりになる軽率さだけは避けたいな、と思うところです。あふれかえる情報の洪水の中で溺れてしまわないだけの見識を養わないといけないことも日々痛感しています。

こんにちは
たれぱんだと申します。

私も河島英五さんが好きです。

>その問いかけには今も古びることのない深い洞察が含まれている
そうですね。

私は「てんびんばかり」「忘れもの」・・・
すべて好きです。
その想いをブログに書いています。
http://plaza.rakuten.co.jp/eigosan/
http://eigo-hp.hp.infoseek.co.jp/

河島英五さんの頃はアナログで、デジタル時代に移り行く頃でもあります。さらにCDはハイブリットCDやSHM-CDが出て音質効果も良くなってきます。ただ、値段が高く、CDに税金をかけているような気もします。私の考えですが・・・
聴く分なら、CDを安く輸入盤で済ませ、後はライナーに辞書を片手に取ることもあります。やはり、ウィキペディアだけでは調べきれないことが山ほどあります。
まだまだ、メディアに課題が残されていることもあるかな、と思っています。

-> たれぱんださん

初めまして。コメントありがとうございます♪

河島英五さんの歌には聴く人の心の深くまで響く深さや力強さがあって、いつも励まされたりいろいろと考えさせられたりしています。亡くなって随分経ちますが忘れることのできない力強いメッセージを残してくれた歌手でしたね。

これからもどうぞよろしくお願いします。


-> eyes_1975さん

SACDやらDVDやら、そして今ではブルーレイと記録メディアの進歩は目まぐるしいですね。私には全くついていけません。でもテクノロジーがどれほど進歩しても音楽とは心で聴くものであって欲しいものです。

私もCDは輸入盤を入手することが多いです。辞書を片手の読解作業は大変ですが心ときめくものがありますよね。^ ^

お久しぶりです。
確かに今は様々な機器が目まぐるしい進歩ですね。
欲しくない情報を目にしたり、耳にしたりします。
アナログの柔らかい風味はデジタルには表現できないですね。
これからのデジタルはどうなるのでしょうか?

-> moonさん

お久しぶりです。私はディジタル時代になってから音楽を聴き始めた口なので、アナログ・レコードは取り扱いが大変そうだなぁ、という印象が強いですが、そこには今となっては味わうことのできない魅力があったのでしょうね。

これからのディジタル・フォーマットはどうなっていくのか…、私にはよくわかりません。しかし音楽に関してはCDとその上位フォーマットの違いが聴き分けられるだけの再生装置を持っている人は限られているので、音楽CDはしばらくこのままの形で生き長らえていきそうな気がします。

皆さん、こんばんは。
技術の進歩に逆らっている一人ですw。アンプに真空管! さすがにパワーアンプは石コロを・・・
スピーカーがラッパでレコード盤にチューニング合わしているので、デジタルは音がキツイです。
CDも盤によりレコードに近いものがあって中々面白いですね。柔らかで低音がゆったり〜♪ して・・・でも数が少ないので残念です。
  
パソコンは一応 時代の流れに〜身をゆだねていますが・・・(笑)

-> Kenおじさんさん

真空管アンプですか…、取り扱いが大変そうで私には手が出せません。CD時代になってから音楽を聴き始めた私にはアナログ・レコードでさえ手にあまりそうです。レコードでは置き場所にさえ苦労するだろうな、と思うと自分はディジタルの恩恵を確かに受けているんだな、と自覚せざるを得ませんね。^ ^

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