世界選手権2009 男子シングルフリー
2009年3月27日
地上波放送を見ての感想をごく簡単に。
織田信成選手
最初の4回転トウループ–トリプルトウループのコンビネーション・ジャンプを見事に成功。しかしその後2回目のトリプルアクセルが単独になって、またザヤックをやらかさないかと心配して見ていたらやはり予想通りに4つ目のコンビネーションを跳んでしまった。これをやってしまうと4回転の成功が帳消しになってしまうというのに…。しかし本人はとにかく4回転が成功したことに満足している様子だった。
ついこの間イチロー選手が犠牲バントを試みていたシーンを見たばかりなので、日本チーム最年長でオリンピックの3枠確保に責任を持たなければならない立場の彼が自分の演技のことしか口にしないのはやや違和感のあるところではあった。結果ぎりぎりで3枠を確保できたものの、ジェレミー・アボット選手あたりが会心の演技をした場合、あのザヤック違反が取り返しのつかないミスになっていた可能性もないわけではなかった。もちろん、フィギュアスケートは個人競技なのでいかなる意味でも自己犠牲精神というものは必要ないのだが、3枠確保に責任を持とうとする意識は彼自身の成長にもつながったはず。むしろ彼よりも年下の小塚崇彦選手の方が率先して枠のことを口にしていたというのはちょっと寂しいことのような気がする。まあそれはともかくこの大きな舞台で4回転ジャンプを成功させたということで彼の競技人生もまた新たな段階へとかけ上がったのは間違いない。来シーズン以降彼がどんな成長を見せてくれるのかが楽しみだ。
エヴァン・ライザチェク選手
4回転ジャンプを回避したのは物足りないけど、長い手足が氷に映える。演技終盤に観客を盛り上げるのがうまい彼の持ち味が発揮されて、地元の観衆は熱狂的に沸き立っていた。昨シーズン怪我で出場を回避した悔しさがあるだけにさぞうれしい優勝だろう。
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