三木たかしさん 逝去

2009年5月11日

作曲家の三木たかしさんが今日午前亡くなった。数ヶ月前に『歌謡コンサート』で妹の黛ジュンさんとギターの伴奏で共演されていたのを見てお元気そうな様子に安堵していたところだったので、突然の悲報に衝撃を受けた。

三木さんの紡ぎ出す繊細な情感にあふれた旋律は聴く人の心の奥深くにまで入り込む力を持っていた。それは現代において失われかけている日本的な情緒を伝える、最後の砦のような存在でもあったと思う。「津軽海峡・冬景色」や「時の流れに身をまかせ」といった作品などは、単にヒットしたとか名曲であるといったことを越えて、今や多くの日本人にとって心の原風景に流れる旋律となっているといっても過言でないだろう。こんなにも早い逝去が残念でならない。心からご冥福をお祈りしたい。

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コメント

sergeiさん。

三木たかしさんの曲で個人的に印象に残っているのは、岩崎宏美さんの「思秋期」(1977年)と黛ジュンさんの「夕月」(1968年)ですね。いずれも哀愁が漂うメロディーをもった良い曲(後者は演歌調の曲)だと思います。

ご冥福をお祈りいたします。

-> ミューズさん

「思秋期」は宏美さんの代表曲ともいえる名曲ですね。阿久悠さんの追悼として何度も聴き直しましたが、その度に旋律の素晴らしさもあらためて認識させられました。今度は三木さんを偲んで聴かなければならないとは…。

「夕月」という曲は知りませんでした(といいつつどんな曲かすぐさまわかってしまうのがネット社会の凄いところですが)。上で述べた『歌謡コンサート』での共演の際に黛さんがどれほどお兄さんのことを慕っているかを思い知らされていましたので、今どれほどのご心痛かと、それを思うと胸が詰まるようです。

自分もウィキペディアで調べてみました。
自分は昔から演歌は聴かなかったので、ミューズさんと同じように、
やっぱりヒロリンの『思秋期』ですねぇ。
それと『あざやかな場面』もそうだったんですね…。
 
あと、ヒデキの『君よ抱かれて熱くなれ』あたりからの一連の曲ですね。
阿久悠さんの時にも書いたと思うんですが『ジャガー』もそうなんですね…。
キャンディーズ『哀愁のシンフォニー』も…。
なんかバラエティに富んでてスゴイです!
変わった所では、ジャニーズの忍者にも数曲書いていたようです…。

-> ボランチさん

三木さんというとどうしても「津軽海峡・冬景色」の印象があまりにも強いので演歌の人というイメージがありますが、実際には多彩なジャンルで活躍されているんですよね。意外なところでは「アンパンマンのマーチ」も三木さんの作品だそうです。阿久悠さんでもそうですが、子供のための作品でも上質なものを残しているところが素晴らしいと思います。本当に惜しい人を喪いました…。

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