津久井克行さん 逝去

2009年10月 3日

このところメアリー・トラヴァースさん、アリシア・デ・ラローチャさんと音楽家の訃報が相次いでいたが、今朝は男性デュオ class のヴォーカリスト、津久井克行さんが亡くなったというニュースを聞いて仰天させられた。デビュー曲の「夏の日の1993」は当時大ヒットした名曲で、ちょうど私たちくらいの世代にとってはたまらなく懐かしい作品である。

息の合ったハーモニーと情熱的な歌唱が印象的なデュオだったのだが、残念ながら典型的な一発屋で終わってしまった。それがおととしに「R35 Sweet J-Ballads」というコンピレーション・アルバムが発売されたことで再び注目が集まり、去年には新たなメンバーと組んで活動を再開した矢先だった。

音楽家としての生命は実質的にはすでにとっくに終わっていたのかも知れない。新たな活動が何らかの反響を得るとしても、それは「あの“1993”の歌手がまた歌っている」という話題性によるもの以上にはなり得なかったとも思われる。それでもこんなにも早い逝去というのは何とも残念で、悼ましいことである。心からご冥福をお祈りしたい。

しかし“PPM”のマリーさんやラローチャさんのような世界的な大音楽家の訃報よりもこういう一発屋的人生の終焉の方に敏感に反応してしまう自分ってどうなんだろう…。

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