亀田大毅 二度目の世界挑戦は惜敗

2009年10月 6日

騒動となった前回の世界初挑戦から二年、亀田家兄弟の次男、亀田大毅が二度目の世界挑戦に臨んだが、チャンピオンのデンカオセーン・カオウィチットに僅差の判定で敗れ、悲願の世界タイトル獲得はならなかった。前半は圧倒的にデンカオセーンにペースを握られたが、後半なると明らかにチャンピオンがスタミナ切れを起こし、大毅が手数を稼いで追い上げていくという際どい試合展開になった。試合終了のゴングが鳴った時はあるいはもしかして、とも思ったが、最後はチャンピオンが老獪な試合運びで逃げ切った形となった。

前回の試合内容があまりに酷いものだったので今回の試合も半信半疑で見守っていたのだが、最後まで真っ当にボクシングを通したことは評価できると思う(まあそんなことはボクシングの世界タイトルマッチと銘打ってチケットを売っている以上は当たり前のことではあるのだが)。むしろ今回は終盤にスタミナの切れたチャンピオンの方がレスリング的な技で反撃をしのいでいたほどだった。あの試合でボクシング・ファンの信頼を裏切った罪は軽くはないが、あれだけのバッシングを受けて、ボクシングが嫌いになっても無理はない状況にありながら、二年もの間精進を続けてきたのは大したものだと思う。終盤の反撃には、どうせまともな試合にはならないだろうと醒めた目で見ていた私の心をも揺さぶるものが確かにあった。相手のスタミナ切れを待つよりほかに有効な攻め手がない、というのは何とも物足りなくはあるのだが…。

亀田家の試合というとどうしても採点にも注目せざるを得ないのだが、一人がドロー、残る二人が僅差でデンカオセーン、というのは試合を見た人誰もが納得できる、至極妥当な結果だったと思う。一方の解説と実況はというと、チャンピオンの動きの衰えは明らかにスタミナ切れで、効くようなパンチは一切当たっていないにも関わらず「効いている」と繰り返すのにはうんざりさせられた。このあたりは相も変わらずだな、という感じ。

余談だけど試合前に君が代を独唱した X JAPANTOSHI さんは出だしの音を間違えたのか、高音になる部分でプロの歌手としてあるまじき酷い歌声を聴かせていた。誰か彼のために音叉を鳴らして上げる人はいなかったのか…。

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コメント

なんか見てて、一言で「つまらない試合」でしたね。
いくらチャンピオンが老獪だったとは言え、あのパンチでは誰も倒せないでしょうね…。
オーバーに言えば、この“ボランチ様”も倒せませんよ。(笑)
 
得体の知れない外人とばっか試合数こなして世界タイトルに挑戦する前に、
日本タイトル、OPBFと、まずは段階を踏み、実績を積んでから来い…と言いたいですね。
 
それにしても、TBSのあの実況はヒドかったですね。
あれじゃ、どう聞いても亀の圧勝ですよ〜〜〜。(爆)

-> ボランチさん

途中までの試合展開を見れば実力差は明らかで、最後もつれたのは大毅が盛り返したというよりチャンピオンがスタミナ切れで失速したものだったので、世界戦としてはレベルの低い凡戦だったといっていいでしょうね。大毅のパンチは内藤戦の時よりは大分ましだったと思いますが、相変わらず軽いですよね。あのパンチではたとえクリーン・ヒットしたとしてもまともなボクサーなら倒れないと思います。

実況&解説は聞きながら「効いたのはどのパンチだってんだ! 言ってみろよ」と毒づいてました。^ ^ まああれでも以前よりはましになったのかも知れませんが…。

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