ロシア大会2009 女子シングル フリー
2009年10月26日
浅田真央ちゃん
ちょっと精神的に深みにはまってしまったかな、という感じ。練習では跳べているということは気持ちの問題なのだろう。今シーズンはトリプル–トリプルをプログラムに採り入れることをあまり考慮していないようなので、どうしてもトリプルアクセルを跳ばなければ、という状況になっている。それが今は悪い方向に作用しているような気がする。セカンドのループがなかなか回転数を認めてもらえないという状況で、トウループが得意でないという以前からあった問題点がここへ来て一気に表面化した、というところか…。
まあグランプリ・シリーズは別にいい成績を残してもそれをオリンピックに持ち越すことができるわけではないし、オリンピック本番でいい演技ができさえすればちゃんと評価してもらえるということは4年前に荒川静香さんが証明済み。今はつらいだろうけど真央ちゃんならきっと乗り越えられるはず。ファンとしては信じて応援するしかない。
アシュリー・ワグナーさん
ボロディンの「韃靼人の踊り」は今のこの人にぴったりな選曲。昨シーズンに続きSPと性格の異なる曲を選んできているところがいいと思う。グランプリ・シリーズ2位は自己最高の成績で、今後に向けて自信になったことだろう。
アリョーナ・レオノワさん
SPはユニークなプログラムで魅了してくれたけど、フリーはやや単調で散漫な印象を受けた。最初から最後まで陽気な音楽で踊っているというのはちょっと見ていてつまらない気がした。まあとにかくグランプリ・シリーズ初の表彰台は見事だった。
安藤美姫さん
優勝はさすがだけど、ルッツからのコンビネーションをダブルループに抑えたり、ダブルアクセルからのトリプルトウループで転倒したりと、これからのことを考えると課題も出てきた内容だったかな、と思った。クレオパトラは安藤さんに似合っていて、いかにも絨毯の中から出てきそうな気はした。
アリッサ・シズニーさん
ルッツはだいぶ安定してきているようだけどフリップがうまくいかない。フリップは成功してもエッジ・エラーをとられることが多いので、回避するという選択を考慮してみてもいいのではないか。そういう戦略をうまく立てればもっと躍進できる余地があると思う。
それにしても、この人は転ぶ姿まで美しい(ため息)。
ユリア・シェベシュチェンさん
ルッツもフリップも高さは十分にあるのに着氷が決まらず、ちょっともったいなかった。まあでも久しぶりの彼女の元気な姿を見たかな、という気はする。
男子シングル
エヴゲニー・プルシェンコ選手
唖然として言葉が出ない、という感じ。現役復帰ってこんなにたやすくできてしまうものなのか。いや、彼だからできるんだろうけど。男子シングルの勢力地図が一気に塗り変わったといっていいと思う。
小塚崇彦選手
織田選手に続く快挙も期待したが相手が悪かった。まあでも彼らしいところは出ていたんじゃないか。後はやはり四回転ジャンプの成功が早く見たいもの。
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