世界ジュニア選手権2010 女子シングル

2010年3月19日

村上佳菜子ちゃん

SPはトリプルトウループ–トリプルトウループの二つ目がダウングレードされたが、見た目にはかなり際どい印象を受けた。スピンか何かの時にエッジで指先を切ってしまったらしく、演技を終えるとすぐにティッシュをもらって血を拭き取っていた。フリーではサルコウがダブルになったもののほかに大きなミスはなかった。シニアの全日本の時に見せた、スタートでポジションを間違えて横歩きで移動する、というのは今回はやってくれなかった(当たり前か)。

SP、フリーともスピードに乗ったしなやかなスケーティングが素晴らしく、PCSで参加選手の中で最高の評価を獲得したのが優勝につながった。これまでの山田満知子コーチの門下生にはジャンプの生きのよさには定評があっても表現力に課題のあることが多かったが、彼女の場合は踊り心に天性のものがある。今後を見据えるとルッツのエッジ・エラーを克服できるかが鍵になってきそうだが、ともかくとても楽しみな逸材である。


アグネス・ザワツキさん

スタイルがよくて見映えのする選手というのが第一印象。踊りのセンスにも光るものがある。フリーの音楽はアリョーナ・レオノワさんと同じミュージカル『シカゴ』だが、レオノワさんのプログラムよりメリハリが利いていていいと思った。この人も将来が楽しみ。


ポリーナ・アガフォノワちゃん

とにかくちっちゃくてかわいいの一言。しかしSP、フリーともにトリプルルッツ–トリプルトウループを認定されているのはすごいとしかいいようがない。ロシアは今回のオリンピックは不振に終わったわけだが、次世代には有力な素材が着々と育ってきていることを思い知らされる。


男子シングル

羽生結弦選手

こちらも見事な初優勝で、すでにシニアでの実績があるデニス・テン選手が出場している中で勝ち取ったことに価値がある。一つ一つの技の質が素晴らしく、スコアを見るとGOEでたくさんの加点をもらっているのが目につく。PCSも高く評価されている。佳菜子ちゃんとは逆にこちらはフリップのエッジ・エラーが今後の課題ということになるのかも。


日曜の深夜にあったTV放送は一部地域のみだったようで、見られなかった人も多かったのは残念。ただし大会公式サイトで動画を少し見ることができる。

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コメント

日本は今回男女とも1枠でしたが、最高の結果でしたね。
羽生選手も村上選手もとにかく洗練されていて、他の選手とはワンランク別次元にいたと思います。
コーチも振付も日本人。選手だけでなくそういった周囲のレベルも一流になりつつあるのを感じました。
何度もリピートして観ています。素晴らしい!

-> oratnekさん

はじめまして。コメントありがとうございます♪

二人とも重圧のかかる立場で大変だったでしょうけど、そんなことを感じさせない見事な演技でしたね。これからは技術だけでなく表現力も国内で十分に身につけられる時代になっていくのかも知れませんね。新しい時代がやってきているのを感じます。二人の今後が楽しみです。

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