亀田大毅 三度目の挑戦で世界チャンピオンに

2010年2月 7日

今夜行われたWBA世界フライ級タイトルマッチで、三度目の世界挑戦となる亀田大毅が3-0の判定でデンカオセーン・カオウィチットを下し、世界チャンピオンに輝いた。大毅は前回の対戦とは見違えるような洗練されたボクシング・スタイルでデンカオセーンを圧倒した。序盤にボディを狙いにくるデンカオセーンにカウンター気味の左フックを浴びせたかと思えば、中盤くらいからは右ストレートが的確に顔面をとらえて終始局面をリードした。実況アナウンサーが盛んに強調していた右のノー・モーションは正直あまりしっかりと体重が乗ったパンチには見えなかったが、決定的なダメージにはならなくても試合の展開をリードしポイントを稼ぐには十分だった。3-0の判定は至当なもので、むしろデンカオセーンの減点2がなければドローと判定したジャッジの採点はやや訝しいところである。

しばらく前まではこの兄弟たちのボクシング・スタイルはあまりに不様でとても世界レベルで戦えるようなものではないと思ったのだが、この間の興毅の試合以来状況が変わってきているような気がする。もうあのガードを固めて突進する亀田家スタイルからは卒業したということなのだろうか。この勝利によって以前の行いを帳消しにするというのはどうかと思うが、しかしボクシングが嫌いになってもおかしくないような状況の中で、よくたゆまずに精進してきたものだと思う。取り敢えず今回の勝利については素直に称賛したいと思う。

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亀田興毅 フライ級チャンピオンに

2009年11月30日

注目を集めた内藤大助亀田興毅のタイトルマッチは周知の通り3-0の判定で亀田興毅が勝ち、フライ級の新チャンピオンに輝いた。内藤としては序盤に鼻を折られたことと、リズムをつかんでいた(と少なくとも本人は認識していたはずの)中盤のラウンドで逆に興毅にポイントを取られてしまったことが誤算だっただろう。今日の内藤の出来からするとKOでポイント差を無効にしてしまうことは望み薄だったので、実質的には8ラウンド終了後に採点が発表された時点でもう結果は見えてしまっていた。

興毅はランダエタとの初対戦で見せたガードを固めて突進する見映えの悪いスタイルとも、同じランダエタとの二度目の対戦で見せたあまり様にならない付け焼刃のアウトボクシングとも異なり、今回は適度に距離を取りながら要所でカウンターを返すクレヴァーな戦いぶりで、これまで見てきた中では最も洗練されたスタイルだった。プロモーターのジョー小泉氏が 亀田興が消極的なカウンター戦法で勝ったのは画竜点睛を欠く。内藤がファイトしてきたのに…。少し残念だった。述べられているそうで、これには私も共感するところが大きいのだけど、彼の実力がこれまで言われてきたほどにはいい加減なものではないことを証明するのには十分な内容だった。最終12ラウンドでは露骨に逃げ回っても安全に勝てたはずのところを敢えて打ち合いを挑んだことも評価できる。今回のような試合ができるのなら、あんなけったいなプロモーションの仕方さえしなければ普通にボクシング・ファンの心をつかめたはずなのに、なぜこんな不可思議な道のりを歩んできたのだろう、と訝しく思う。

果たしてまともな試合になるのかとはらはらしながら見守っていたら普通にいい試合だったので拍子抜けしたのと、中盤の判定に今一つ納得がいかないのとで何となくすっきりしない気分。しかし点差はともかくとして興毅の勝利という結果はまあ妥当なところかと思う。これを機に心を入れ替えて、これからは真っ当なボクサーとして歩んで行ってくれればいいのだけど。

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亀田大毅 二度目の世界挑戦は惜敗

2009年10月 6日

騒動となった前回の世界初挑戦から二年、亀田家兄弟の次男、亀田大毅が二度目の世界挑戦に臨んだが、チャンピオンのデンカオセーン・カオウィチットに僅差の判定で敗れ、悲願の世界タイトル獲得はならなかった。前半は圧倒的にデンカオセーンにペースを握られたが、後半なると明らかにチャンピオンがスタミナ切れを起こし、大毅が手数を稼いで追い上げていくという際どい試合展開になった。試合終了のゴングが鳴った時はあるいはもしかして、とも思ったが、最後はチャンピオンが老獪な試合運びで逃げ切った形となった。

前回の試合内容があまりに酷いものだったので今回の試合も半信半疑で見守っていたのだが、最後まで真っ当にボクシングを通したことは評価できると思う(まあそんなことはボクシングの世界タイトルマッチと銘打ってチケットを売っている以上は当たり前のことではあるのだが)。むしろ今回は終盤にスタミナの切れたチャンピオンの方がレスリング的な技で反撃をしのいでいたほどだった。あの試合でボクシング・ファンの信頼を裏切った罪は軽くはないが、あれだけのバッシングを受けて、ボクシングが嫌いになっても無理はない状況にありながら、二年もの間精進を続けてきたのは大したものだと思う。終盤の反撃には、どうせまともな試合にはならないだろうと醒めた目で見ていた私の心をも揺さぶるものが確かにあった。相手のスタミナ切れを待つよりほかに有効な攻め手がない、というのは何とも物足りなくはあるのだが…。

亀田家の試合というとどうしても採点にも注目せざるを得ないのだが、一人がドロー、残る二人が僅差でデンカオセーン、というのは試合を見た人誰もが納得できる、至極妥当な結果だったと思う。一方の解説と実況はというと、チャンピオンの動きの衰えは明らかにスタミナ切れで、効くようなパンチは一切当たっていないにも関わらず「効いている」と繰り返すのにはうんざりさせられた。このあたりは相も変わらずだな、という感じ。

余談だけど試合前に君が代を独唱した X JAPANTOSHI さんは出だしの音を間違えたのか、高音になる部分でプロの歌手としてあるまじき酷い歌声を聴かせていた。誰か彼のために音叉を鳴らして上げる人はいなかったのか…。

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長谷川穂積 またしても2RでKO勝ち

2008年10月16日

WBC世界バンタム級タイトルマッチ、長谷川穂積アレハンドロ・バルデスはチャンピオンの長谷川が前回の防衛戦に続き2RでKO勝ちした。長谷川はサウスポーに対しやや苦手意識があるためもつれることも予想されていたが、2R終盤に強烈な左ストレートを打ち下ろすとバルデスはたまらずダウン。何とか立ち上がったもののすでに戦える状態ではなく、長谷川がロープ際でラッシュしたところでレフェリーがすかさず試合を止めた。

バルデスとしては身長とリーチで上回る体格差を生かしてジャブとフットワークを使ってアウトボクシングに徹した方がよかったのではないかと思うが、中途半端な距離で打ち合いを挑んでむざむざと撃沈された。世界ランク2位の選手でも全く勝負にならないとすると、バンタム級における長谷川の圧倒的な優位は当分揺るぎそうにはない。あまりにあっけない結果で長谷川自身も物足りなそうだった。

それ以上に困惑したのがおそらくTV局で、余った時間を利用してマイク・タイソンが東京ドームでKO負けした試合のダイジェストを流していた。この試合はちょうど高校の卒業式の日で、終わった後みんなで教室のTVで見ていたのを思い出す。ジェームス・ダグラスのアッパーからの連打にタイソンがたまらずに崩れ落ちたシーンは強烈に目に焼きついている。ちなみに私はタイソンが初めて東京ドームで戦ってトニー・タッブスに2RでKO勝ちした試合は生で観戦していた。あれから随分と時が経ってしまったな…。

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最近のスポーツの話題から

2008年6月22日

今日は昼ごろから生憎の雨、気分がぱっとしないけどこのところサボり気味だったブログの更新をしてみる。今日は夏場所に初優勝した琴欧洲のパレードが予定されていたのだけどこの雨でおそらく中止になったはず。せっかくの晴れ舞台だったのに何とも残念。(午後6時40分追記:オープンカーではなく屋根つきの車に乗ってパレードを行った模様。)


昨日のジャイアンツとホークスの試合は久々に見ていて興奮した。移籍組とはいえ大枚をはたいて連れてきたわけではないベテラン選手が若手に負けずに溌剌とプレーしているのを見るとすがすがしい気分になる。今日の試合で交流戦の優勝チームが決まるようだけどどうなることやら。


書きそびれていたけど先日の長谷川穂積の防衛戦は圧巻だった。実力差がかなりある上に相手が前に出てくるタイプの選手なので早い回でのKOも予想されてはいたけれど、あれほどあっさりと決まるとは驚きだった。彼の圧倒的な強さを示す素晴らしいファイトだったのだが、視聴率はあまり高くなかったそうだ。本物の実力の持ち主がいてもどこかの兄弟が馬鹿騒ぎをしないと世間の注目が集まらないのかと思うとちょっと寂しい。

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週末のスポーツ三題

2008年3月10日

先週末のスポーツの話題三つについて一言ずつ。


長野メモリアルオンアイス2008

今月1日に長野オリンピック10周年を記念して行われたアイスショーの録画放送だが、当り前のように太田由希奈さんの演技をカットした編集に腹が立ってコメントする気も起きない。ただ一言、高校時代の荒川静香さんはやっぱりかわいい♥


WBC世界フライ級タイトルマッチ

内藤大助ポンサクレック・ウォンジョンカムの4度目の対戦は三者三様のドロー判定でチャンピオンの内藤が防衛。私の目には終盤内藤が辛くも逃げ切ったように見えたが際どい採点になった。しかしドローという結果も十分納得の両者とも素晴らしいファイトだった。

おもしろかったのはポンサクレックが入場のテーマ曲にベートーヴェンの交響曲第5番を用いていたこと。そう言えば何となく彼の風貌は肖像画で見るベートーヴェンに似ているような気がする。

今日の朝日新聞夕刊に載ったこの試合についての西村欣也氏によるコラムが素晴らしい文章で、紹介したいのだけど残念ながらウェブでは読めないようだ。このコラムで知ったのだが、先月発行の内藤の自叙伝「いじめられっ子のチャンピオンベルト」の帯には「カッコ悪い自分を愛せる人は、カッコイイ」という文言が記されているのだそうだ。深い言葉に思わずうならされた。ヒーローというのはこういう人のことを言うのだとあらためて確信した。


名古屋国際女子マラソン

周知の通り“Qちゃん”こと高橋尚子選手は惨敗したのだけど、この人の何が凄いといって、あんな結果になった直後に笑顔で記者会見をするところだ。天才的なアスリートは数多いだろうが、こういうことができる人というのは滅多にいないと思う。なぜこんなことができるのか自分には信じ難いところだ。この人が人気があるのはただオリンピックで金メダルを取ったアスリートだからというだけでは決してないだろう。今後については競技を続けると明言していたので、ぜひ自分が納得できるまで走り続けて欲しいと思う。

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川嶋勝重 タイトル奪取ならず

2008年1月14日

WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチは横浜文化体育館で行われ、挑戦者の川嶋勝重はチャンピオンのアレクサンドル・ムニョスに3-0の判定で敗れ、王者への返り咲きはならなかった。

ハードパンチャー同士の対戦で一瞬も目が離せない試合。川嶋がすでにそのキャリアの下り坂にある選手であることを考えると無謀とも言える挑戦だったが、始まってみると予想外の接戦になった。王者は減量がうまくいかなかったようで動きの切れがない。序盤はほぼイーブンの立ち上がりだったが4Rに川嶋の左ボディーが当たり始めると王者が嫌がって下がるシーンが目につくようになる。その後も要所でハードヒットを加えるが、どうも9Rくらいでスタミナ切れを起こしてしまったらしく、最後の詰めが決め切れない。苦しい表情を浮かべながらも細かいパンチを当てる王者に対し圧倒的な優位に立つことができなかった。

判定には納得のいかないところもある。おそらくムニョスの手先だけの細かいパンチを評価して手数で上回ったと判定した結果なのだろうが、ハードヒットでダメージを与えていたのは明らかに川嶋の方だった。それはともかく内容は素晴らしい試合だった。ここ数年で見た中では最もエキサイトした試合だったと思う。終了後に引退を宣言したそうだけど、圧倒的不利と言われた中で最後にこれほど素晴らしいファイトを見せてくれた川嶋を心から称えたい。


なお川嶋の入場のテーマ曲として使われたのはヴァネッサ・メイさんのヴァイオリンによる「ジョニーがいなくてがっかり」。原曲はスコットランドの民謡で(千葉ロッテマリーンズのファンの心情を代弁した歌ではない)、マックス・ブルッフの「スコットランド幻想曲」の第3楽章に用いられたことでも知られる歌である。先日の長谷川穂積の防衛戦に引き続きボクシングのタイトルマッチでケルトの音楽を聴くとは思いがけないことだった。

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長谷川穂積 判定で5回目の防衛

2008年1月10日

WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦は大阪府立体育会館で行われ、チャンピオンの長谷川穂積が挑戦者のシモーネ・マルドロットを3-0の判定で下し5回目の防衛を果たした。バンタム級での5回連続での防衛はファイティング原田さん、薬師寺保栄さんを抜き日本人最多記録となった。

長谷川は序盤2Rで右目の上を切り、サウスポーへのスイッチも織り交ぜた幻惑的なスタイルとうまくかみ合わずやりずらそうな印象。それでも持ち前のスピードとテクニックで終始優勢に試合を進め、危なげなく判定での勝利を収めた。8R終了後にそれまでの採点が発表され、挑戦者は倒すしか勝つ方法がなくなったがあまり無理して攻める様子がなくやや物足りなかった。しかし最終12R終了直前には両者足を止めての打ち合いを見せて試合を盛り上げてくれた。試合終了のゴングが鳴るとマルドロットが軽く挨拶代わりに長谷川の頭をこづき、その後互いに健闘を称え合う姿がすがすがしかった。

長谷川が入場のテーマ曲にエンヤさんの「ONCE YOU HAD GOLD」(アルバム「THE MEMORY OF TREES」所収)を使っていたのも印象に残った。戦いを前にして聴くのにこういう静かな音楽を選ぶ感性に共感を覚えた。

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亀田興毅 亀田家を代表して謝罪

2007年10月26日

先日の世界フライ級タイトルマッチで亀田大毅選手が反則行為を繰り返した問題で、亀田興毅選手が会見を開き亀田家を代表して謝罪した

夕方のニュースなどで会見の模様をダイジェストで見た。私はずっと亀田家のことは冷やかに見ていた方だが、マスメディアの手のひらをかえしたような興毅への苛烈な追求ぶりには少し辟易した。父親の史郎氏が会見に顔を出さない理由を興毅に問いただしても仕方ないだろうに…。全く節操がないというか定見がないというか。二十歳の青年に返答に窮するような質問をぶつける前に、自分たちがこれまで彼らのことをどんな風に伝えてきたかを自己検証するのが先ではないだろうか。

こうなることはわかりきっていたにもかかわらず長男の興毅を矢面に立たせて自分は表に出なかった亀田史郎氏は非道な父親だとしか言いようがない。ボクシングからは身を引くということなのでとにかく今後はおとなしくしていてくれることを願うばかりだ。

興毅は何度か言葉に詰まる場面もあったが自ら進んであの場に出てきただけでも大したものだ。「世界一の親父やと思っている」と言いながら少し涙ぐんでいたところに彼の素顔を見る思いがした。彼も弟たちも本来は素直で心の優しい青年なのだと思う。今後はもうこれまでのような特別扱いをされることはないだろうが、一人のボクサーとして一から再スタートを切るのなら暖かく見守ってやりたい。

これで一連の騒動はひと区切りということになるが、これをきっかけにボクシング界がよりよい方向へ向かっていくことを願っている。

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世界チャンピオンを励ました歌

2007年10月16日

先日のWBC世界フライ級タイトルマッチについて述べた際、チャンピオンの内藤大助選手が入場のテーマ曲としてC-C-Bの「Romanticが止まらない」を使用していることに少し言及した。厳密に言うとC-C-Bには「Romantic…」のほかにもヒット曲がないわけではないが、今日彼らの存在は専らこの曲によって記憶されているので実質“一発屋”と見做して差し支えないだろう。それだけに今時彼らの音楽がゴールデンタイムの全国放送で流れたことに不思議な感慨にとらわれた。

この「Romanticが止まらない」と内藤選手を巡るエピソードを夕刊フジが今日付の記事で紹介している。内藤選手がこのような今あらためて聴き直す価値があるとは思えない曲にこだわっている理由がよくわからなかったのだが、これを読んで納得した。音楽には人を励ます力があることを示す、ちょっといい話である。


なお挑戦者の亀田大毅選手は試合前に「アイツはいじめられっ子やろ。オレはいじめっ子や」と内藤選手を挑発している。私は彼ら亀田家兄弟のいわゆる“ビッグマウス”については寛容な考えなのだが、この発言はたとえパフォーマンスの一環だとしても極めて不愉快だ。いじめに苦しんでいる子供たちを励ますことはプロのアスリートの役割りではないのか。こうしたパフォーマンスはあくまで彼の虚勢であって、根は人の心の痛みがわかる優しい青年なのだと信じたいが…。

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