ブラノヴォのおばあちゃんたち
2012年5月27日
今月22日からアゼルバイジャンのバクーで開催されていたユーロヴィジョン・ソング・コンテストは日本時間の今朝未明に決勝が行われ、ロシア代表として出場し注目を集めていたБурановские Бабушки(ブラノフスキエ・バーブシュキ、ブラノヴォのおばあちゃんたち)が見事に準優勝の快挙を果たした。私もしばらく前からこのグループに注目していて、決勝の模様も少し見ていたのだけど、会場でも大人気で彼女たちのパフォーマンスの時には大いに盛り上がっていた。
この何とも愛らしいグループについてはAFP通信によるニュース映像が詳しいが、ロシア連邦共和国内のウドムルト共和国にあるブラノヴォという村に住む43歳から76歳の6人の女性によって構成される。メンバーはこのニュースのインタビューではロシア語を話しているが、コンテストの参加曲「Party For Everybody」は現地のウドムルト語に一部英語を交えて歌っている。聴いての通り、ウドムルトの田舎のおばあちゃんの素朴なもてなし心が現代風ポップスのグルーヴに乗って伝わってくるような楽しい一曲である。私などは中途半端に英語を交えずに全曲をウドムルト語で歌って欲しかったとも思ってしまうのだが、全ヨーロッパの広汎な聴衆に伝えるためにはそうせざるを得ないのかも知れない。ともかくこんな素朴なパフォーマンスがヨーロッパ一の歌の祭典で大受けするという光景には何だかほっとするものを感じる。こんなフィーバーにも本人たちは浮かれる様子もなく、賞金は村の教会の建設に充てたいと話しているという。
このほかに私か聴いた範囲では地元アゼルバイジャンの代表のサビナ・ババエヴァさんの広い声域を生かした力強い歌唱が素晴らしかったと思った。私もまだあまり見ていないのだけど、コンテストのYouTube公式チャンネルには動画がたくさん公開されているので、興味のある方はご覧になるといい。