しほりとあすか「Cruel Game」

2012年7月23日


このところ世の中はあまりにも悲しく、そして腹立たしくやるせないニュースで持ち切りだが、それに絡めてここで一つの歌を紹介したい。


上の動画はしほりとあすかという二人組のユニットによる「Cruel Game」のPVである。ヴォーカルのしほりさんはアニメやゲームなども含め幅広い分野で活動されている音楽家である。この「Cruel Game」はご自身の体験に基づいているそうで、作詞・作曲・編曲のみならずアニメーションも自ら手がけている。

伴奏の松本あすかさんはクラシックの素養のあるピアニストだが、ポップスも含めて幅広く活躍し、しほりさんとのコンビももう長いことになるようだ。ちなみにこのあすかさんのお姉さんの松本さやかさんもラフマニノフ作品やオリジナル曲を中心に活動しているピアニストである(現在は結婚後の姓である朝岡さやかの名義も使用されているようだ)。


この歌の意義は一聴して明らかであり、多くの説明は要らないだろう。いじめに悩む子供たちの心の痛みと、それでも生きて欲しいと願うメッセージが聴く人の心に痛々しいほどに突き刺さる名曲である。

私もいじめについてはいろいろと思うところがあるが、ここでは一言だけ、いじめは今後も簡単にはなくならないし、減ることもないだろうとかなり悲観的に考えている、と述べるにとどめておく。人知れず涙を流している子供たちのために何をして上げられるわけでもないのがもどかしい限りだが、せめてこの歌にこめられたメッセージがそれを必要とする人たちの心にまで伝わることを祈りたい。しほりさんにとって音楽だけが救いでいてくれたのと同じように、この歌は傷ついた孤独な魂に真の友となってくれるに違いないから。

野ざらしの孤独の真ん中で
傷だらけのプライドがかろうじて立っていた
「負けたくない」
こんな下らない暇つぶしのために
死んでなんかやるものか
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