フィードについてなど

2011年10月12日

特にこれといった理由があるわけでもないのだが、このところネットでの活動が低調になってしまっている。書きたい、もしくは書くべき話題もそれなりにあるのだが、まずは取り敢えずちょっとした連絡事項について。といっても全く大した用件ではないのだが。


私はこれまでフィードリーダーとしてフレッシュリーダーというサーバ設置型のソフトを利用していたのだが、メーラーとして使っているThunderbirdをフィードを購読するのにも使ってみることにした(誰でも自由に閲覧できるサイトを“購読”というのはおかしいと思うのだが、今は取り敢えず慣用に従っておく)。これも特に理由があるわけでもなく、ただ何となく気分で変更してみたに過ぎないのだが、まあとにかくいくつか不満な点もあるがそれなりに快適なのでしばらくはこのまま利用してみようと思っている。

それに伴って、サイトにアクセスする際のサーバへのリクエストがいくつかの項目で変更されることになる。もしこれまでアクセス解析のリファラ情報を見て私がサイトを閲覧しに来ていることを確認していたブロガーさんがおられたら、今後はそういう方法では確認できなくなるが、こういった事情なのでご諒承をいただきたい。


ついでなので、このブログで配信しているフィードの設定も見直してみた。ブログで配信するフィードにエントリーの全文を掲載するべきか概要のみとするべきかというのは両論あって結論は出ていないようだが、私自身はどちらかというと概要派で、このブログでも概要のみで配信していた(利用しているブログツール Movable Type のデフォルト設定では全文配信になっているのだが、テンプレートをそのように修正していた)。

私は基本的にはフィードというのはサイトが更新されたことを通知するためのもので、それ自体を読むためのものではないと思っている。フィードリーダーで全文を読めた方が便利だというのが全文配信派の言い分のようだが、記事が読みたいと思ったらそのサイトを訪問して、カウンターの数字を一つ繰り上げたりアクセス解析に足跡を残したりするのが作成者に対する最低限の礼節ではないかと思う。

ただ、これまではフィードの更新を確認するのもページを閲覧するのも同じブラウザでやっていたから気にならなかったのだが、フィードリーダーとして別のソフト を使うようにしてみると、わざわざブラウザを立ち上げなくても全文を読めるというのは確かにそれなりの便利さがあるとも思うようになった(Thunderbirdの場合は内蔵のブラウザでページを表示させることもできるのだが)。


このブログではAtom1.0とRSS2.0という2種類の規格でフィードを配信しているのだが、あらためてこの規格について調べてみた。Atom1.0にはsummaryとcontentという、要約と内容とをそれぞれ記載するための要素が定義されているのに対し、RSS2.0は(デフォルトでは)descriptionという要素しかない。ここに全文を記載するのはやや不自然なようだ。

そこで、せっかく2種類を配信しているのだから、利用する人が好みに応じて選べるようにしてみた。Atomでは全文を配信し、RSSでは冒頭の第一段落のみを配信することにする。Atomの規格の制定に携わった方による解説でも、 RSSはサイトの要約や見出しを配信するフォーマットとして成長してきましたが、ウェブログなどの普及で、コンテンツそのものを配信するニーズが高まっています。 というのがAtomが制定された理由のようなので、この考え方で間違っていないと思う。


こういう次第なので、フィードを登録してこのブログを閲覧して下さっている方は、必要であればお好みに合わせて登録し直していただければ、と思う。今後また気が変わって別のやり方にしないとも保証できないが、当面はこのままでいくつもりでいる。あと、ついでにいろいろと細かい設定もちょこちょこといじっているので、場合によっては一時的におかしな表示になったりすることもあるかも知れないが、どうかお許しをいただきたい。

「フィードって何?」という方は取り敢えずこのあたりでも。

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「ニュー・シネマ・パラダイス」

2011年10月 6日

作詞:森寧子 作曲:エンニオ・モリコーネ 編曲:井上鑑
アルバム「AVE MARIA」COCQ-83633(2003.05.21)所収。ベスト・アルバム「クラシカル・ベスト〜天に響く歌〜」COZQ-255,6(2007.04.20)にも収録されている。

本田美奈子さんはソプラノ・アルバムの中で映画音楽の名曲をいくつか歌っている。その一つがエンニオ・モリコーネさんによる旋律に詞をつけて歌った「ニュー・シネマ・パラダイス」である。モリコーネさんはいわずと知れた映画音楽の第一人者で、その作品は広く親しまれ、もはや映画音楽という枠を越えて受容されている感がある。この「ニュー・シネマ・パラダイス」も、私は映画は未見なのだが、この印象的なテーマ曲はいろんな機会に聴いて耳になじんでいる。

新たにクラシカル・クロスオーヴァーの分野に足を踏み入れようとする美奈子さんがこの曲を取り上げたのも、自然な成り行きだったといっていいだろう。編曲はもちろんいつもの井上鑑さんで、自身のピアノに加えヴァイオリンとチェロとクラリネットをフィーチャーしている。特に十亀正司さんの吹くクラリネットの朴訥とした音色がこの曲の情趣を深めている。

作詞は“森寧子”とクレジットされているが、これは岩谷時子さんが“モリコーネ”をもじってつけたペンネームなのだそうだ。どうしてこの曲に限ってこういう茶目っ気を起こしたのかはよくわからないが、稀代の作詞家がこういういたずら心の持ち主でもあるというのは興味深いことである。映画のストーリーはよく知らないのだが、この作品は映画という表現ジャンルそのものへのオマージュと考えていいのだろう。岩谷さんはそうした作品の性格を的確にとらえ、映画と人生についての感慨を語った詞に仕上げている。さすがに熟練の仕事、というべき見事な出来映えである。

この曲は私の印象ではなだらかなメロディーがさらさらと流れて聴く人の感情に静かなさざ波を立てさせるといった趣きだと受け取っていたのだが、美奈子さんの歌唱は後半に力強い盛り上がりを見せていて、ドラマティックな起伏を形作っている。こういうところに美奈子さんの音楽性がよく表れているような気がする。

美奈子さんの歩んでいた方向性から考えて、もしもう少し長く活動することができていれば、数多あるモリコーネさんによる名旋律の中から他の楽曲を取り上げる機会もきっとあったことだろう。憧れていたサラ・ブライトマンさんも歌った「ネッラ・ファンタジア」や「ラ・カリファ」なども、ぜひ美奈子さんの歌声で聴いてみたかった。しかし今となっては、遺されたこの音源からそうした可能性を夢想するよりほかはない。

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