第2回アイドル楽曲大賞2013
2013年11月27日
第2回アイドル楽曲大賞2013という企画がネット上で行われている。去年の第1回は企画の存在は知っていたものの何となく投票しそびれてしまったのだが、今回は投票に参加してみた。私の「メジャーアイドル楽曲部門」の投票内容は以下の通り。
1位: でんぱ組.inc「W.W.D」
1位はもうこの曲しか考えられなかった。というよりこの曲があるから投票に参加してみる気になったといった方がいいかも知れない。以前にも書いた通り、アイドル楽曲という枠を越えて、現代の世相を最もヴィヴィッドに映し出した楽曲の一つと評価できると思う。
2位: 乃木坂46「君の名は希望」
こちらも以前簡単に感想を述べたが、少年の鬱屈した日常に一筋の光が射し初めた瞬間を描いた鮮やかさが際立った一曲。およそ人がアイドルポップスに対して求めるものを、最もよく体現した楽曲といっていいだろう。「未来はいつだって/新たなときめきと出会いの場」というフレーズはいつも私を勇気づけてくれる。
3位: BiS「DiE」
3位には私の最注目のアイドルBiSからこの曲を選んだ。感想は以前に述べた通り。メンバーが入れ替わる前の「Hide out cut」とどちらにするか迷ったが、前述の「君の名は希望」に励まされて旧メンバー脱退のショックから気持ちを切り替えたという経緯もあり、新メンバーによる初のレコーディングとなるこちらを選んだ。
4位: BABYMETAL「メギツネ」
BABYMETALはこのブログでふれるのは初めてになるが、現代のアイドルシーンにおいて特に重要なグループの一つだと思う。アイドルとヘヴィメタルという取り合わせの妙もさることながら、ライヴ中はキツネ様が憑依しているという設定のユニークさも特筆すべきものがある。ゆるキャラブームがアニミズムの再臨だとするなら、アイドルブームは卑弥呼以来のシャーマニズムの現代的発露といえるかと思うが、アイドルブームのそうした側面を最もよく体現しているのがこのグループだろう。この曲はそういうグループのコンセプトそのものをテーマにした作品で、今後彼女たちの代表曲として定着していくことになろうかと思う。
5位: ベイビーレイズ「ベイビーアンビシャス!」
NHKの朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の挿入歌「暦の上ではディセンバー」を歌ったことで一躍知名度が上昇したベイビーレイズだが、元々の持ち歌にはロック色の強いものが多い。最近はどのグループもロック色を強める傾向にあるが、ベイビーレイズの楽曲にはちょっと昔懐かしいような感覚があって気に入っている。この曲はギターのリフも含めて特に好きな一曲。
3位以下にはロック色の強い楽曲が並んだが、これが今のアイドルシーンの状況なのだろう。もっとアイドルらしいかわいい曲も選びたかったのだが、今年発売の楽曲限定だとこれといったものが思い浮かばなかった。
今年のアイドルシーンといえばAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」が“踊ってみた”動画のブームを巻き起こしたし、Negiccoの「アイドルばかり聴かないで」も今のアイドルシーンの縮図ともいえる重要な楽曲だと思う。ただ、こういう曲はおそらく投票する人が多いだろうと判断し、自分らしい選曲にこだわってこれらの曲は敢えて外してみた。
この賞にはほかに「インディーズ/地方アイドル楽曲部門」と「アルバム部門」というのもあるのだが、ランキングや講評ができるほどチェックが行き届いていないのでこれらの部門には不参加とした。「推し箱部門」にはBiSを選んだ。