御礼 20万アクセス達成

2008年3月27日

本日、当ブログへのアクセスが20万に到達致しました。いつもご覧いただきありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

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桑田真澄投手引退

2008年3月27日

桑田真澄投手が現役引退を表明した。オープン戦ではそれなりに結果を残していたので意外だったが、若手投手を主体に起用したいチームの方針からはずれてしまったのだろう。日本でのプレー経験があり彼に理解のあったトレーシー監督とコルボーン投手コーチが昨シーズン限りでチームを去っていたことも災いしたものと思われる。驚いたけどもう数年前からこの日のくることは覚悟ができていたのでそれほどショックはなかった。これまで数え切れないほどの感動を与えてもらったというのに、これ以上何を望むことがあろうか。

山あり谷ありの彼の野球人生をぶれることなく一貫して応援してきたことは私のささやかな誇りである。思い出は多過ぎて語り尽くせないが、今はただ一言、「ありがとう。お疲れ様」と伝えたい。

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世界選手権2008 アイスダンス

2008年3月24日

リード&リード組

ODではミッドラインステップで二人が衝突して姉のキャシーが手をついてしまうミスがあったが、FDでは意図した通りの演技ができたようだ。初出場にして先輩の渡辺&木戸組の最高位に肉迫する16位という結果は大健闘と言えるだろう。日本のアイスダンス界の今後に希望の光を感じさせてくれた。


デロベル&シェーンフェルダー組

これまで実力はありながら他の有力カップルに阻まれてなかなか大きなタイトルは手にできずにいたフランスのベテランカップルがついに世界の頂点に立った。かなりあくの強い独特の演出を施したプログラムの多い彼らだが、FDの「ピアノ・レッスン」は彼らにしては王道に近いプログラムだったと思う。ただ振付けに手話を採り入れたり、ODでも袖についたスカーフに用いたりとスケート技術そのものではないところで表現しようとするのは競技会のプログラムとしてはどうなのかな、という疑問もなくはない。しかしそれはともかく王者に相応しい風格のある演技だったと思う。


ヴァーチュー&モイア組

まだ若いカップルだけど情感のある雰囲気を作り出すのがうまいカップルだと思う。10歳にもならない頃からカップルを組んでいたという二人があまりにいい雰囲気なので見ていて嫉妬を覚えてしまうほど。アイスダンスは比較的選手の年齢層が高い種目だが、この若いカップルが地元開催のバンクーバー・オリンピックでは大活躍しそうな予感がする。

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世界選手権2008 男子シングル フリー

2008年3月23日

小塚崇彦選手

最初のコンビネーション・ジャンプは硬さが出たのか後ろのトウループがシングルに。その後はしかし予定した要素を着実に決めていった。後半に入って疲れが出たのかサルコウとルッツで転倒してしまったが、それでも彼のよさは十分に表れた演技だった。気がついてみればシーズン序盤にはやや水をあけられてしまったかに見えた同世代のパトリック・チャン選手をしっかりと上回って来シーズンの日本の出場枠三つを確保した。世界選手権初出場で8位は大健闘で、お父様も自らを超えていった息子の活躍に喜んでおられることだろう。


ジョニー・ウィアー選手

バトル選手とは対照的に4回転のトウループに挑戦してきた。アメリカ選手権で成功させていることがそうさせたのだろうか。残念ながらこれはダウングレードされて技術点を伸ばすことはできなかった。しかしそのほかほとんどミスのない、彼らしい優美な演技で魅了してくれた。これまでどうしても手の届かなかった表彰台に初めて立ち、あらためて彼の独特の表現力の素晴らしさを認識させられた気がする。


高橋大輔選手

始まる前ニコライ・モロゾフコーチと話す表情がとても硬かったので心配したが、悪いヨ間が的中した。4回転トウループとトリプルアクセルがいずれも二つ目で失敗。そのほかの要素も全体にやや雑な感じで、彼のよさが表れない演技になってしまった。最後のルッツの後にダブルトウループをつけた時は数が多いとすぐにわかったので泣きそうになってしまった。

結果論ではあるが、ランビエール選手、ジュベール選手といった4回転ジャンプを武器にした選手が必ずしも本調子ではなく、上にいるウィアー選手、バトル選手は4回転ジャンプを安定して跳べていないということを考えれば、4回転ジャンプは一つに抑えるという選択肢もあったと思う。今の彼ならそれでも総合力で上回ることもできたはずだ。ただ彼の最終的な目標をこの大会の金メダルではなく、バンクーバー・オリンピックでの金メダルにおくとすれば、今ここでこういう経験を積んだのは将来的にプラスになる判断だったとも言えるかも知れない。彼自身が一番悔しい思いをしているだろうから、その思いを今後のさらなる飛躍につなげて欲しい。


ブライアン・ジュベール選手

4回転ジャンプを三度跳ぶ予定でいたらしいが、これを一つに減らす安全策で臨んできた。前の選手たちの結果を見ればこれは正しい判断だったと言えるだろう。ただコンビネーション・ジャンプが一つ少なく、勝利を確信したかのようなガッツポーズから入ったストレートラインステップの後で跳んだダブルアクセルからのコンビネーションでトウループがシングルになったあたりが勝ちを決め切れれなかった要因だろうか。4回転ジャンプのないバトル選手をあなどって油断したのだとしたらもったいないことをした。しかし今シーズンは病気にも苦しめられたことを思えばこの大舞台で2位というのは彼にしては上出来と言えるのではないだろうか。


ジェフリー・バトル選手

昨シーズンの大会では同じく最終滑走で4回転ジャンプに無謀に挑戦し大きく崩れてしまったバトル選手だが、今回はやはり安全策を採ってきた。他の上位選手がいずれも完璧ではなかった状況ではこれが効を奏しまさかの金メダル。今シーズンの前半は不振が続き、正直そろそろ限界なのでは、などと不謹慎にも考えてしまったが、この大舞台には絶好調に仕上げてきた。4回転ジャンプを武器として使えるだけの精度がない選手なので、失礼ながら彼が世界チャンピオンに輝く日が来るとは思っていなかった。しかし元々総合的な美しさには定評のある選手なので、ジャンプだけがフィギュアスケートではないということをあらためて証明する結果になったとも言えるだろう。SPとフリーを通して完璧な演技で、彼ならではの美しい表現を見せての優勝を心から祝福したい。


全く予想もしなかった結末にしばし茫然となったが、考えてみれば4回転ジャンプが得意ではない選手が二人も表彰台に立ったというのはある意味極めてフィギュアスケート的な結果だったとも言える。表現力を魅力とする選手にとっては今後の励みとなる結末だったのではないだろうか。

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世界選手権2008 男子シングル SP

2008年3月22日

トマシュ・ヴェルネル選手

ノーミスの演技でヨーロッパ・チャンピオンの実力の片鱗を見せつけた。昨シーズンの世界選手権以来調子にのっている選手なのでフリーの結果次第では彼にも優勝のチャンスがありそうだ。ただランビエール選手、バトル選手、高橋選手の演技と比べて見た時、PCSはやや点が出過ぎているような気がしなくもない。


ステファン・ランビエール選手

トリプルアクセルではかなり転倒に近いステップアウト。4回転トウループからのコンビネーションも手をつくなどジャンプに乱れはあったが、スピンやステップでは実力を発揮してトップから僅差のいい位置につけた。一頃に比べるとジャンプに安定感がないとはいえ、実力者だけに優勝に近いところにいる一人と言えるだろう。PCSではいつも高い評価をもらっている選手だけに、高橋選手とは一つのミスが結果を大きく左右する際どい勝負になりそうだ。


ジョニー・ウィアー選手

ジョニーらしい持ち味の出た演技だった。SPではやはりトリプルアクセルに安定感のあるところが強みになる。バトル選手と同じくフリーで4回転ジャンプに挑戦するか、大いに悩むところになりそうだ。


ジェフリー・バトル選手

ベテランが久しぶりに本領を発揮して見せた。今シーズンのグランプリシリーズを見て、またカナダ選手権で優勝を逃したと聞いて世代交代という言葉が心の中にこだましてしまったりもしたが、まだまだ世界のトップレベルに位置することを証明する演技だったと思う。ピアノの旋律に乗せての情感溢れる演技は彼にしか出せない味わいだろう。フリーでは4回転ジャンプに挑むのか悩むところだろう。個人的には手堅くクリーンな演技にまとめた方が今の彼には幸いするような気がするが…。


高橋大輔選手

最初のコンビネーション・ジャンプからいつもの軽やかさがなく少し硬い感じに見えたが、次のトリプルアクセルでは着氷で手をついてしまった。解説の本田武史さんによると練習の時からジャンプで軸がやや斜めになる傾向が見られたとのことで少し心配になる。しかしその後のスピンやステップはいつもにもまして気合いがのって激しく動けていたように見えた。

SPを終えて3位は今の彼の実力からすればいい位置につけたと言えるだろう。上位二人はフリーでは技術点の伸びしろの少ない選手なので逆転は難しくないだろう。むしろ僅差で下につけているヴェルネル選手やランビエール選手の方が手強い相手と言えそうだ。しかしジャンプさえうまくまとめられれば彼に敵う相手はいないはず。ぜひ力を出し切ってチャンスをものにして欲しい。


ブライアン・ジュベール選手

4回転ジャンプは回避も考えていたようだが果敢にチャレンジして見事に成功。トリプルアクセルも楽に決めたが気が緩んだのかルッツで転倒という彼にはめずらしいミス。しかし状態がかなり心配されていた割りには元気なところを見せてくれた。フリーでは最後まで体力が持つかが鍵になりそうだ。


小塚崇彦選手

初めての大舞台でノーミスの演技。シニアに上がってから一頃やや伸び悩んでいたようにも見えたが、着実に成長しつつあることを証明してくれた。今シーズンのグランプリシリーズで活躍したパトリック・チャン選手とほぼ互格の点数を叩き出したのは心強い。ただ、これまでも何度か言ったけど、ジャンプが予定通り跳べていないにも関わらずガッツポーズが出てしまう欲のなさは少し寂しいところでもある。

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琴光喜 朝青龍戦の連敗をストップ

2008年3月22日

大相撲春場所十三日目、大関琴光喜は横綱朝青龍を上手出し投げで破り、対朝青龍戦の連敗を28で止めた。

立ち合いすぐに琴光喜が右、左と差して両差しに。横綱は辛うじて右を巻き替えて右四つでこらえる苦しい体勢だが、流れの中で左上手をつかむと巧みに琴光喜の右下手を切って徐々に体勢を立て直した。しかし琴光喜も切られた下手をすぐに取り直すと今度は逆に横綱の上手を切り、すかさず体を開いて上手から出し投げを打り、屈辱の連敗を喫していた宿敵を土俵に這わせた。

今場所は序盤から大崩れしてどうしたことかと気を揉ませたが、やっと後半になって調子を取り戻し、このまま一生勝てないのではないかとさえ思われた難敵から漸く勝ち星を手にすることができた。どうもその前の日の琴奨菊戦から横綱の調子がおかしいようなのだけど、ともかく彼らしい相撲で勝てたので、これで苦手意識を払拭してくれるといいのだけど。それにしてもここにくるまでの長かったこと…。ファンとしてやっと一息つけた気分がする。

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浅田真央ちゃん 優勝おめでとう!!

2008年3月21日

情報遮断にはあえなく失敗。結果を知っての地上波観戦の感想を。


サラ・マイヤーさん

苦手のフリップを一つにした構成で臨んだが二つ目のルッツがダブルに。そのほかは大きなミスなくマイヤーさんらしい美しい演技だった。総合6位はおそらく彼女としては過去最高ではないだろうか。こつこつと積み上げてきた努力が今花開いているようで素晴らしいと思う。


安藤美姫さん

昨日の深夜の時点で棄権が濃厚と伝えられていたので出場したことに驚いた。女王のプライドと日本代表としての責任感で無理を承知で強行したのだろう。新たな怪我につながっては大変なことなので途中でやめたのは大正解だろう。まあ何と言うか、どこまでもドラマティックな競技人生だな、と呆れてしまう。そういう星の下に生まれてきた人なのだろうか。ファンとしてはどこまでもついていって応援するほかはない。早く怪我を治してまた氷の上で元気な姿を見せて欲しい。


ジョアニー・ロシェットさん

最初のルッツからすでに乱れる彼女らしくない演技。それでも今シーズンこだわってきた後半のトリプルトウループ–トリプルサルコウのジャンプ・シークェンスは最もうまくいったのではないだろうか。会心ではなかったにせよ実力者の片鱗は見せつけた演技だったと言えるかも知れない。


カロリーナ・コストナーさん

冒頭にトリプルフリップ–トリプルトウループ–ダブルトウループという大技を見事に成功させた。SPに引き続きルッツの安定感に問題を感じさせたが、一頃の不振はすでに脱し、本格的な復活を遂げつつあると見てよさそうだ。私はヨーロッパ選手権を見ていないので彼女がSPとフリーの両方でいい演技をしたのは久しぶりに見た気がする。銀メダルは素晴らしい快挙で、アジアのトップ選手たちの間に割り込む実力の持ち主であることを証明する結果となった。ただこのフリー・プログラムの衣装はかわいくてよく似合っているけど曲の雰囲気と全く合っていない感は否めない。


キム・ヨナさん

SPを見た限りではかなり状態が悪そうに見えたがそんな不安を払拭する素晴らしい演技で、フリーだけでは1位だった。後半に二つ目のルッツがシングルになりサルコウの着氷がやや乱れた以外はミスらしいミスはなかった。冒頭のコンビネーション・ジャンプは助走のスピード、高さ、着氷後の流れと全て素晴らしかった。相変わらずのど根性には驚くばかり。あの可憐な少女のどこにそんな力が秘められているのか…。腰痛はどうも持病になってしまったあようなので、今後はそれとどう折り合いをつけながら競技を続けていくかが鍵になりそうだ。一つのプログラムの中でもスタミナもさることながら、シーズンを通してのスタミナ、ペース配分をうまく考えていく必要があると思う。ともかく2年連続の銅メダルは立派な成績で、心からおめでとうと言いたい。


浅田真央さん

アクセルは跳ぶ前に転倒と聞いていたのでどんな転び方をしたのだろう、と不思議に思いながらの観戦だったが、踏み切りの直前に軸となる左足が流れて後ろにそっくり変えるような転倒だった。あまり見たことのない転び方で、本人もおそらく初めてのことだろうから気が動転したに違いないが、全く後に引きずることなく真央ちゃんらしいハイレベルな演技を見せてくれた。二つ目のフリップの後につけたループがダウングレードされたり、SPに引き続きスパイラルのレベルを取りこぼしたりして真央ちゃんにしては低めの点数になったが、それでも要素が一つ足りない状況でもトップに立つ点数を叩き出してしまうところはやはり真央ちゃんならではだろう。本人にとっては満足のいく内容ではなかっただろうけど、悲願の初優勝は今後の自信になるだろう。素晴らしい快挙を心から讃えたい。


中野友加里さん

トリプル–トリプルのコンビネーション・ジャンプは回避したものの大きなミスのない生き生きとした素晴らしい演技。見た目にわかるミスがなかったのでこの日の演技の中では最も印象的な演技だったが、残念ながらトリプルアクセルと二つ目のフリップがダウングレードされて思いのほか点数が伸びなかった。場内の観客からも不満そうなブーイングが聞こえてきた。惜しくも表彰台に届かなかったけど、2年連続の5位から順位を一つ上げて4位となったところに積み上げてきた努力の成果が表れたというべきだろう。PCSでこれまでなかなか届かなかった7点台が揃ったというのは今後に向けて好材料である。そろそろジャッジも彼女の実績に見合った点数を惜しまずに出してくれることになるのではないだろうか。


表彰式での「君が代」は混声のア・カペラ・コーラスによる演奏でなかなか斬新な味わいだった。ただ早めのイン・テンポでの歌い回しは日本人の耳にはいささかあっさりし過ぎているように感じられた。

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世界選手権2008 ペア

2008年3月21日

川口&スミルノフ組はフリーで4回転のサルコウに両足着氷ながら見事に成功。これまですでに何度か成功させていたそうなのだけど、映像で見るのは初めてで感激した。4回転しているとは思えないほど軽々と跳んでいたのが印象に残る。体格差の大きいペアだからこそうまくいく大技と言うべきか。こんな技をコンスタントに競技会で採り入れているのだから素晴らしい能力を持ったペアだと思う。

惜しまれるのはこの後のサイドバイサイドのジャンプ・シークエンスで大きく乱れたことだった。3位のペアとは僅差だっただけに、これさえ決まっていれば表彰台の可能性は十分考えられるところだった。しかし世界選手権4位は立派な成績なので、これを励みにまた来シーズン以降さらなる飛躍を遂げて欲しい。国籍問題もまだどうなるか決まっていないようだが、この二人からますます目が離せなくなる。

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世界選手権2008 女子シングル SP

2008年3月20日

中野友加里さん

動きが軽やかで切れがあった。最後は曲からかなり遅れてフィニッシュしていたけど、元々短く作ってあったのか時間超過のディダクションは取られなかった。いい位置につけたのでフリーが楽しみになる。得意のトリプルアクセルに加えてトリプル–トリプルのコンビネーションジャンプが決まれば表彰台も見えてきそうだ。


安藤美姫さん

練習の時からトリプル–トリプルのコンビネーションジャンプの精度を欠いていたようで、二つ目のループを二回転に抑える安全策を採った。しかしスピンでもバランスを崩したりして点数は伸びなかった。全体にやや動きに切れがなかったように思う。フリーではトリプル–トリプルにも挑戦するつもりでいるようなので、ぜひ精一杯の演技を見せて欲しい。


浅田真央ちゃん

素人が一目見てわかるような大きなミスはなかったが、スピンやスパイラルで細かいミスが出てレベルを取りこぼしたようで思いのほか点数が伸びなかった。ステップでもいつもに比べてややエッジが滑っていなかったように感じた。しかし昨年のことを思えば上々の出来で、初優勝に向けていい位置につけたと言えそうだ。


カロリーナ・コストナーさん

最初のトリプルフリップ–トリプルトウループは素晴らしい出来で、この人のジャンプはいつも危なっかしいながら何とか成功というのが多いのだけど今回は安定感のあるジャンプを見せてくれた。かと思うと次のルッツはステップアウトで、落ち着きがないというか何と言うか…。しかし真央ちゃんを僅差でかわしてSPを終えてトップに立った。彼女の場合フリーでも安定した演技ができるとは考えにくいのでこのままいくとは思えないが、ひょっとすると思いがけない健闘で私たちをあっと言わせてくれるだろうか。


キム・ヨナさん

昨年の大会も事前に腰の不調を訴えて状態を危惧されながら思いもかけない大健闘で私たちを魅了してくれたヨナさんだが、今回は腰と股関節の状態はかなり深刻のようで、本人の口からもあまり前向きなコメントは聞かれなかったようだ。ふたを開けてみるとやはり本調子からはほど遠いようで、ルッツでまさかの転倒。全体にもやや動きに精彩を欠いていたようだった。それでも予想していたほど痛々しい感じでもなかった。ヨナさんらしいところも随所に感じられた。フリーでは今できる精一杯の演技を見せて欲しい。ヨナさんの『ミス・サイゴン』を楽しみに見たい。


サラ・マイヤーさん

残り時間と最終組の人数を比較しながらカットされてしまうのでは、とはらはらしながら見ていたがちゃんと放送してくれて感激した。個人的には今回一番感銘を受けたのは実はこの人の演技だったりする。幻想的な音楽が彼女の雰囲気にとてもよく合っていて、今シーズンの中で特に好きなプログラムを堪能できた。成功率が低く毎回ロングエッジと判定されていた単独のフリップを回避してサルコウに変えてきたのは賢明な選択だっただろう。ステップの後のマイムの動きもシーズン序盤とは違ったものに変わっていた。上位との点差はわずかなのでフリーの出来次第ではかなりの躍進が期待できそうだ。そのためにはやはりジャンプの構成を無理なく跳べるものに変えて臨んだ方がいいような気がする。

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「春〜spring〜」

2008年3月18日

作詞・作曲:たくや

最近お友達のブログなどで春に因んだ音楽の話題をいくつか読み、春の気分を満喫させてもらった。そこで私も触発されてこの季節を歌った曲のことを書いてみたいと思い立った。1990年代以降、日本のポピュラー音楽では女性ヴォーカルの周りを男性メンバーが固めた編成のバンドが数多く活躍するようになった。おそらくは80年代末に活動を始めた DREAMS COME TRUE の影響を受けているのだろうが、名前のつけ方にも何か独特の感性が見られるのが特徴である。Every Little ThingMY LITTLE LOVERthe brilliant green、などなど…。そうしたバンドの一つに Hysteric Blue というのがある。


この Hysteric Blue を音楽シーンの最前線に押し出したのは2枚目のシングル「春〜spring〜」(1999年1月21日発売)の大ヒットだった。私はこの手の系譜のバンドにはそれほど思い入れを以て聴いたことがなかったのだけど、この「春〜spring〜」には心を揺り動かされるところがあった。メロディー・ラインの抑揚のつけ方が私の好みに合っていて、移り行く季節に揺れ動く心情が痛切に伝わってきた。ヴォーカルのTamaさんの声質も私の好みのタイプだった。途中曲が止まったかと思われるような長い音符を使ってリズムに変化を与えているあたりもうまいところだ。当時は歌詞のことはあまり気にせずに聴いていたが、今あらためて見てみると実にいい詞だと感嘆する。言葉を読んでいるだけでもこの季節特有のやや物憂くセンチメンタルな心象風景が浮かんでくる。「チクリ」、「ひらり」といった擬態語の使用も効果的である。

調べてみるとこのバンドはこの曲で1999年の紅白歌合戦に出場していたらしい。私はこの曲を紅白で聴いたという記憶が全くないので、おそらくこの年の紅白は見ていなかったのだろう。いずれにしても私と同じ様にこの曲に心を揺さぶられた人が多かったことの証である。


しかしこのバンドの栄光は長くは続かなかった。2004年にバンドのメンバーが不祥事(いや、こういう曖昧な言い方はよくないのではっきり言うと犯罪行為)を起こし解散を余儀なくされてしまったのだ。実際にはその前年から活動を停止していたようだが、これで Hysteric Blue の曲が新たに生まれることはなくなった。

このバンドが単発のヒットで終わったのは何とも残念なことだった(実際にはほかにもそれなりにヒットした曲がいくつかあったようだが)。それこそ「こういう夢ならもう一度逢いたい」ものだが…。

去年の夏だったか、高校野球を見ていたらどこかの高校のブラスバンドがこの曲を演奏しているのを聴いた時には「おや」と思ったものだった。今の高校生の部活動の現場でこの曲がタブー視されていないというのは何だかうれしかった。

現在ヴォーカルのTamaさんと「春〜spring〜」を作詞作曲したたくやさんはそれぞれ別のバンドで活動しているそうだが、ともに Hysteric Blue の栄光には遠く及ばずにいる。それでも彼らの胸の内には今もこの歌の最後の一行がこだましているだろうか…。

こういう夢だしもう一度懸けたい いつか…
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Wikipedia編集後記

2008年3月13日

本田美奈子さんの項目の編集が一段落したところなので、この機会にWikipediaに参加しての感想を少し記してみたい。

本格的な参加をするようになってから8ヶ月ほどになるが、自分自身の考えを書いてはいけないなどの難しさはあるものの、とにかく運営が民主的なのが気持ちいい。全ての利用者が平等に扱われ、問題点は利用者間の議論によって解決されていく。普通の利用者にはない特別な権限を持つ管理者は存在するが、あくまでも利用者全体の意向を確認してボタンを押すだけの役割りしか与えられておらず、その意見が他の利用者より優先されるということはない。このウィキというシステムは現在世界に存在する制度の中でも最もオープンで民主的なものと言ってもいいのではないだろうか。

もちろん、中にいるとそれなりにいろいろと問題があることも見えてくる。参加者の中には百科事典の編集というのがどういうことかを理解していない人や、明らかに共同作業に向いてない人がおり、そういう人は審議の末投稿をブロックされることになる。世間的には名の通った知識人でありながらこういう憂き目に逢う人がいるというのは何とも情けない限りである。

また基本的には素人がボランティアでやっていることなので記された内容を過度に信頼してはいけないのだということも痛感する(もちろんプロが自分の専門領域で活動している例も決して少なくないだろうが)。私が気がついて直した大きな誤りの中には次のようなものがある。

ロシアの芸術にある程度関心のある方ならこれらがいかに酷い誤りであるかおわかりいただけるだろう。こういうものが半年以上にもわたって放置されていたということからもWikipeidaの記述に過大な信頼を置くことの危険性は明らかである。

モスクワ芸術座に関してはそもそも項目自体があまりに貧相なのも残念である。おそらく演劇人にはインターネットのヘヴィ・ユーザーが少ないのだろう。このようにWikipediaの項目の精粗からインターネット・ユーザーが何に関心を持っているかが見て取れるのも興味深い。

何にせよ人類の知識をウェブ上で共有しようという斬新な試みは有意義なことであり、私も少しでも貢献していきたいと思う。

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週末のスポーツ三題

2008年3月10日

先週末のスポーツの話題三つについて一言ずつ。


長野メモリアルオンアイス2008

今月1日に長野オリンピック10周年を記念して行われたアイスショーの録画放送だが、当り前のように太田由希奈さんの演技をカットした編集に腹が立ってコメントする気も起きない。ただ一言、高校時代の荒川静香さんはやっぱりかわいい♥


WBC世界フライ級タイトルマッチ

内藤大助ポンサクレック・ウォンジョンカムの4度目の対戦は三者三様のドロー判定でチャンピオンの内藤が防衛。私の目には終盤内藤が辛くも逃げ切ったように見えたが際どい採点になった。しかしドローという結果も十分納得の両者とも素晴らしいファイトだった。

おもしろかったのはポンサクレックが入場のテーマ曲にベートーヴェンの交響曲第5番を用いていたこと。そう言えば何となく彼の風貌は肖像画で見るベートーヴェンに似ているような気がする。

今日の朝日新聞夕刊に載ったこの試合についての西村欣也氏によるコラムが素晴らしい文章で、紹介したいのだけど残念ながらウェブでは読めないようだ。このコラムで知ったのだが、先月発行の内藤の自叙伝「いじめられっ子のチャンピオンベルト」の帯には「カッコ悪い自分を愛せる人は、カッコイイ」という文言が記されているのだそうだ。深い言葉に思わずうならされた。ヒーローというのはこういう人のことを言うのだとあらためて確信した。


名古屋国際女子マラソン

周知の通り“Qちゃん”こと高橋尚子選手は惨敗したのだけど、この人の何が凄いといって、あんな結果になった直後に笑顔で記者会見をするところだ。天才的なアスリートは数多いだろうが、こういうことができる人というのは滅多にいないと思う。なぜこんなことができるのか自分には信じ難いところだ。この人が人気があるのはただオリンピックで金メダルを取ったアスリートだからというだけでは決してないだろう。今後については競技を続けると明言していたので、ぜひ自分が納得できるまで走り続けて欲しいと思う。

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「愛の讃歌」

2008年3月 6日

日本語詞:岩谷時子 作詞:エディット・ピアフ 作曲:マルグリット・モノー 編曲:萩田光雄
アルバム「JUNCTION」(1994.09.24)所収。現行のCDでは「LIFE〜本田美奈子.プレミアムベスト〜」UMCK-9115(2005.05.21)、「Anthem of Life〜Sweet Ballads Best〜」TOCT-16383(2007.10.24)に収録されている。

よく知られているように本田美奈子さんはミュージカル『ミス・サイゴン』への出演をきっかけに訳詞を担当した岩谷時子さんと懇意になった。岩谷さんは美奈子さんを歌手として高く評価し、美奈子さんの楽曲の作詞を多く手がけた。美奈子さんの晩年のクラシック・アルバムでも収録曲の多くは岩谷さんの作詞である。岩谷さんは彼女のことをかつてマネージャーを務めた越路吹雪さんと重ね合わせて見ていたようである。一方美奈子さんは岩谷さんを“芸能界の母”として慕い、越路さんにも強いあこがれを抱くようになった。岩谷さんは美奈子さんに大きな影響を与えた人である。

美奈子さんが白血病のため入院中、岩谷さんが銀座の路上で転倒し大怪我を負い同じ病院に入院するという出来事があった。美奈子さんはこの時無菌室から出ることができなかったため、二人はボイスレコーダーを通じて声のメッセージを贈り合い、励まし合っていた。その中で美奈子さんは岩谷さんのために歌を吹き込んでおり、その数は合計で30曲以上にも上ったという。先月25日にはその模様を特集したドキュメンタリー番組『本田美奈子.最期のボイスレター』がNHKのBSハイビジョンで放送された。番組は二人の強い絆と美奈子さんの歌への尽きることのない情熱をあますところなく伝えていた。


この二人の絆を象徴しているのが美奈子さんによる「愛の讃歌」の歌唱だろう。原曲(原題は「Hymne à l'amour」)は言わずと知れたシャンソンの名曲で、不世出のシャンソン歌手、エディット・ピアフの代表曲である。日本では岩谷時子さんの訳詞により越路吹雪さんが歌ったのが有名である。越路さんの代表曲であると同時に、岩谷さんの代表作とも言えるだろう。この歴史的な名曲を美奈子さんはアルバム「JUNCTION」でカヴァーしたほか、TV出演などでも歌っている。

『本田美奈子.最期のボイスレター』のナレーションによると、岩谷さんは長らく封印してきたこの訳詞を美奈子さんのために特別に許可したとのことだった。岩谷さんはこの詞の権利をJASRAC等の著作権管理団体に委託せずご自身で管理しているのだろうか。ただ私はほかの歌手がこの詞で歌うのを聴いたことがあるので、越路さん、美奈子さんのほかは全く認めていないというわけではないのだと思う(以前何かのTVコマーシャルで桑田佳祐さんが一部だがアカペラで歌っていたのをご記憶の方も多いだろう)。そのあたりの詳細はよくわからないが、岩谷さんが美奈子さんこそ自身の代表作であるこの詞を歌い継ぐのに相応しい人だと考えていたのは間違いないだろう。

美奈子さんにとっても恩師から託されたこの歌は特別に大切なレパートリーだったはずだ。あこがれを抱くようになった越路さんの代表曲であるということもある。美奈子さんは越路さんのような表現力のある歌手になりたいと語っていた。越路さんが「あなた」と歌いかけると聴いている人はみな自分のことだと思って「はい」と返事をした、というエピソードを岩谷さんから聞かされたことをTV出演の際に話していた。そうした迫真の表現こそは美奈子さんが求めていたものだったのだろう。

しかし美奈子さんの歌う「愛の讃歌」を聴いていると、美奈子さんと越路さんはかなり違ったタイプの歌手だったような気がしてくる。私は越路さんについてはあまりよく知らないのだけど、彼女は聴く人の心に迫る表現のためには歌としての体裁を崩してしまうことも厭わなかった歌手だと見ていいだろう。一方の美奈子さんは、決して譜面通りのザッハリヒ(即物的)な歌唱に終始する歌手ではなかったけれど、どれほど興にのって譜面からはみ出した歌い方をしても歌としての体裁そのものを崩すことはなく、あくまで歌は歌として歌い通した歌手だったように思う。ここに聴く「愛の讃歌」も、越路さんの名演に親しんだ方にはあるいはあまりに素直で純朴な歌い回しで物足りなく感じられるということもあるかも知れないが、美奈子さんの歌へのまっすぐな思いが伝わる、健気で可憐な歌唱である。

美奈子さんが心の中に思い描いた、越路吹雪さんのような表現力を身につけた自身の姿とは一体どんなものだったのだろう。この歌を聴いているとそんな答えのない問いに心を奪われてしまう。


娘のようにかわいがっていた美奈子さんを喪った現在の岩谷さんの孤独と寂寥感は察するにあまりある。家族もなくホテルで一人暮しをしているという岩谷さんが、美奈子さんの面影を心に抱きつつ平穏な日々を過ごせることを祈るばかりである。

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世界ジュニア選手権2008

2008年3月 3日

ブルガリアのソフィアで行われていたジュニアの世界選手権、TV放送を見ての感想を簡単に。なお全くの余談だが私はソフィアというとやはりスヴャトスラフ・リヒテルのライヴ・レコーディングを思い出してしまう(一応アフィリエイト・リンクを張っておくけどモノラルで音質は極めて悪いので要注意)。


キャロライン・ジャンちゃん

惜しくも連覇は逃してしまったけど、私にはやはり彼女の演技が一番心に残った。ジュニアとはいえ決して幼さを感じさせない選手がそろった今大会だが、音楽に合わせた感情表現という点で最も優れていたのはキャロラインちゃんだったと思う。二つ目のルッツはこれまでスパイラル姿勢からの難しい入り方をしていたがうまくいかないことが多かったので、今回はそれをやめて代わりにステップを入れていた。残念ながらそれも含めてルッツは二つともロングエッジと判定されてしまったが、それは今後の課題ということで…。とにかくかわいくて美しかった。


アダム・リッポン選手

男子は二人しか放送してくれなかったけど優勝したリッポン選手の演技が印象的だった。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ「月光」に乗せて優雅な舞いを披露してくれた。音楽に合わせた表現が秀逸で、さすがにニコライ・モロゾフコーチに師事しているだけのことはある、とうならされた。これまで評判を聞くばかりで演技を見るのは初めてだったが、これで私にとっての注目選手の一人になった。

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Wikipedia編集 最終報告

2008年3月 1日

昨年7月から8ヶ月にわたって取り組んできたWikipediaの本田美奈子さんの項目の編集だが、昨日のこの編集(要約欄の記載が中途半端なのはミス)を以て一応の一区切りとしたい。いろいろと大変ではあったけど、なかなか楽しい作業でもあった。

元々は美奈子さんの項目には関わるつもりはなかった。私には美奈子さんについて百科事典のスタイルで語るのは難しいことだし(そもそも美奈子さんのことを苗字で呼び捨てにするというの自体が私にはあり得ないことだ)、自分の文章をGFDLの下で投稿するのにも抵抗があった。私にとって美奈子さんについて語った文章というのはたとえどれほど下手くそなものであったとしても精一杯の心をこめて書いたものであり、それを他人によって自由に改変されるのを認めるのはなかなか堪えがたいことだ(このサイトの文章はクリエイティブ・コモンズのライセンスで公開しているが恣意的な改変は禁止する条件にしてある)。Wikipediaのエチケットについての注意書きに「あまりにも情熱を持っている事柄については執筆を避けてください」と書いてあるということもある。

しかしそれまでのこの項目の状態にどうしても納得がいかず、待っていても改善しそうな様子がなかったので見るに見かねて自分で取り組んでみようと思い立った。幸いなことに自分の文章が無闇に他の利用者に書き直されるようなことはなく、ほとんど自分の思った通りに加筆することができた。これまでの編集で美奈子さんの音楽について理解する上で知っておくべきことには一通りふれられており、美奈子さんとゆかりの深い人のお名前にもほぼもれなく言及できていると思う。自分の力ではこのあたりが限界なので、これで一応の完成ということにしたい。もちろん今後も必要に応じて細かい修正は施していくことになるだろう。拙い編集ではあるが、少しでも美奈子さんの音楽について知りたいと思う人の役に立つことを願っている。

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