『N響アワー』ブルックナーの夕べ
2008年4月13日
今日の『N響アワー』はチョン・ミョンフンさんの指揮でブルックナーの交響曲第7番の演奏だった。ブルックナーは私にとってそれほど親しみのある作曲家ではないのだがこの第7番だけは別格である。恩人のワグナーが死を迎えようとしていたことを意識して作られたと言われるあの美しい第2楽章以降をたっぷりと堪能させてもらった。この作品の素晴らしさをあらためて認識した次第である。
私はブルックナー作品というとごつごつとした手ざわりをイメージしていたのだが、チョン・ミョンフンさんの指揮は流麗でしなやかな演奏が特徴的だった。インタビューではマーラーとの対比を論じておられたけど、彼のブルックナー演奏はマーラーにも通じるような耽美性を備えているように感じられた。それはおそらく彼自身の個性なのだろうけど。
先日スパム対策のためにプログラムをバージョンアップして、その後いろいろと細かいところを調整しなくてはならなくて結構面倒くさかったのだけど、この演奏を聴いてリフレッシュできたような気がした。やはり音楽の力は偉大である。
コメント
チョン・ミュンフンがブルックナーを振ったのはアジアを代表する証ですね。第1楽章がカットされたのは残念だが、男性的と女性的が融合されています。
この曲はカラヤンが死の3ヶ月前にウィーン・フィルで演奏されたというし、今年は彼の生誕100周年と何か因縁がありそうですね。
私はクラシックに目覚めたきっかけがカラヤンでした。今、記事をアップしていいます。クラシックが好きな人も嫌いな人にも私の経験から興味を持って欲しくて書きました。
スパムで大変ですね。私も1曲が演奏家によって左右されますが、新年度で新しい生活になじめるまではメリハリのある音楽を聴いています。
-> eyes_1975さん
チョン・ミョンフンさんは一昔前は“キョンファ姉さんの弟さん”という位置付けだったと思うのですが、今やすっかり世界のマエストロですね。^ ^ あまりブルックナーが得意というイメージはなかったのですが、インタビューを聞くとかなりこの作曲家に共感していることが窺えました。それだけに演奏も熱の入った素晴らしいものでした。
この曲はカラヤンも得意にしていたようですね。私はカラヤンについてはあまり詳しくないのですが、生誕100年ということで注目を集めていますね。それが世の中のクラシック音楽への関心を高めることを願っています。eyes_1975さんの記事もきっとそれに貢献することでしょう!
カラヤンが生誕100年ということは同年生まれの指揮者である朝比奈隆やカレル・アンチェルも生誕100年に当たります。カラヤンと同様に彼らへの関心も高まって再評価につながるといいな、と思っています。