大相撲春場所を振り返って

2007年4月 3日

だいぶ日が経ってしまったけど大相撲春場所を回顧しておきたい。後半はフィギュアスケートの世界選手権と重なってしまってあまりちゃんとチェックできていなかったけど。


新関脇の琴奨菊は腰の状態が悪かったようで九日目に早くも負け越しが決まってしまった。しかしそこから立て直して6連勝し、7勝8敗で終えたのは見事だった。新三役の場所というのはどの力士も大抵苦労するもので、大きく負け越す力士も少なくない。序盤に苦労しながらも7勝まで星を伸ばしたのは本当に力をつけてきた証拠といえるだろう。来場所は平幕に陥落するかも知れないが(小結に留まる可能性もある)、今後に一層期待を抱かせる結果となった。


琴光喜は例によって序盤好調で優勝争いに期待を持たせながら終盤に負けが込む尻すぼみの展開に。それでもこれまでと違い星を二桁に乗せて意地を見せた。ぜひとも大関取りの足掛かりにして欲しい。


白鵬は優勝はしたものの本来の取り口はほとんど見せられなかったという印象がある。ばたばたとした落ち着きのない相撲が目立った。歩く時の所作を見ていると左足の運びが少し不自然で、やはりまだ怪我の影響が大きいように感じられる。優勝決定戦での立ち合いの変化は言語道断で、朝青龍の本割の一番ともどもルール上問題がなくてもファンを楽しませることによって成立しているプロスポーツの原則を逸脱した行為だった。

来場所は綱取の場所になるが、こうしたこともあってやや高いハードルが課せられることになるだろう。星勘定の問題よりも、立ち合いの厳しい踏み込みからすぐに左前まわしをとる本来の取り口を早く取り戻すことが先決だと思う。人生の伴侶を得て父親にもなるそうなので、さらに奮起して大横綱への道を歩んで欲しい。


とても心配なのは栃東のこと。進退を懸けて臨んだこの場所だったが、序盤から故障明けとは思えないほど好調な相撲で白星を重ね、あっさりとカド番を脱し安心したのも束の間だった。思いもかけなかった体調不良による休場に驚かされた。深刻な病気の可能性もあるようで一気に引退の危機に立たされてしまった。事情が事情なので軽々しく続けて欲しい、とも言うことができない。栃東といえば現役最高の技能派力士であり、もしいなくなってしまえば実に寂しくなる。しかしともかく健康のことを最優先にして進退を決断して欲しい。今後も注意深く成り行きを見守りたい。

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コメント

栃東さん。脳梗塞の跡があるなんて言われてますね。
お相撲さんはやっぱり体格も大きくなくてはならないし、健康管理は本当にご苦労だと思います。あまり無理はして欲しくないですよね。
私はこの方、好きなお相撲さんです♪

白鵬さんは、ご結婚もされましたから、これからますます強くなりそうですね。実家はとても相撲好きです^^

-> ももこさん

自分で気づかないうちに罹患して、気づかないうちに治っていたなんてことがあるんですね。しかも相撲というハードなスポーツをしながらというのだから驚きです。

力士のみなさんはあんなに体を大きくしたら内蔵への負担が大きいでしょうし、健康と両立させるのは本当に大変でしょうね。無理のない決断をして欲しいですね。

ご実家ではよく相撲をご覧になっていたんですね。白鵬は美奈子さんのファンだそうなので、特に肩入れして応援しています。^ ^

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