ジャンプの見分け方 ループ
2007年2月21日
かなり間が空いてしまったがジャンプの見分け方の解説、今回はループを取り上げたい。例によって反時計回りの選手を基準にするので、時計回りの回転をする選手の場合は右と左が全て逆になるということを念頭において読んでいただきたい。
ループとは右足のアウトサイドで後ろ向きに滑りながら踏み切るジャンプである。アクセル、サルコウとともに３種類あるエッジジャンプの一つ。着氷の仕方は全てのジャンプで同じで、右足のアウトサイドで後ろ向きに降りるということを最初に述べたが、このループは踏み切る前と降りた後で体勢が全く同じになるということに気づかれるだろう。"ループ"という名前はおそらくそのことに由来するものと思われる。
踏み切る時の状態がジャンプを降りた後と同じであることから、コンビネーションジャンプの二つ目以降に跳ぶことができる。このようなジャンプはループとトウループの２種類しかない。右足で降りた後左足を宙に浮かせたまま右足だけで踏み切るのがループで、後ろに伸ばした左足のトウを突いて踏み切るのがトウループである。トウループとはトウを突くループの意味である。トウを突かずに跳ぶ方が難しいのでループを付けると基礎点が高くなり、技術の高さをジャッジや観客にアピールすることにもなる。
単独のジャンプとして跳ぶ際はバランスをとるために左足を前に置いて助走をとりながら踏み切ることが多い。同じエッジジャンプであるサルコウとは両足の前後関係が逆になり、ジャンプの回転とは逆の向きに体をねじった状態になるのでやや窮屈そうに見えるのが特徴である。
ほかに見られる方法としては右足でターンを繰り返しながら回転の慣性を利用して跳ぶケースや、左足のインサイドで後ろ向きに滑るフリップを跳ぶ時のような体勢から右足にのりかえて踏み切るような場合もある。
見分ける際のポイントとして最も重要なのは、トウを突かずに踏み切るエッジジャンプの一つであるということである。これによってルッツやフリップ、トウループとは容易に区別がつく。同じエッジジャンプであるアクセルは前向きに踏み切るのでこれも見分けるのは難しくない。比較的難しいと思われるのがサルコウとの区別である。
サルコウについては後に述べるが、左足でターンをしながら右足を前に振り上げるようにして跳ぶジャンプである。ループとは異なり左足を軸にして踏み切ることで区別する。またサルコウの場合は両足の前後関係がジャンプの回転と同じ方向に体をひねる体勢になるのでループよりもスムーズに踏み切ることができる。ループは上に述べたようにジャンプの回転の方向と逆に体をひねった状態になるので少し窮屈そうに見えることを念頭におくと区別しやすくなるだろう。
まとめ：ループの見分け方
- 右足のアウトサイドで後ろ向きに滑りながらトウを突かずに踏み切る。
- 跳ぶ前と降りた後の体勢が同じ。
- ３種類あるエッジジャンプのうちの一つ。
- 前向きに踏み切るアクセルとは違い後ろ向きの助走をとる。
- サルコウとは両足の前後関係が逆になり、やや窮屈そうに見える体勢から踏み切ることが多い。
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コメント
こんにちは。ループジャンプ、苦手な選手が意外にも多いですよね。（このジャンプは、どうして飛び上がることができるのか、私はいまだによくわかりません。）
ところで、sergeiさんは、誰のループジャンプが好きですか？
真央ちゃんは、ループ、うまいですよね。３Lo＋２Lo＋２Loの３連続はきれいだった。残念なことに、最近は見せてくれなくなりました。もっと点が出る３連続ジャンプ（3Lz+2Lo+2Lo）にシフトしちゃったので。４回転ループにチャレンジしてたくらいだから、得意中の得意なんでしょうね。
「ターンを繰り返しながら回転の慣性を利用して跳ぶ」って、スルツカヤのループジャンプでしょうか？ スルツカヤのループは見ていて楽しかったな。
男子はあまり見てないのでよく知りません。
ループを飛べる人でも、窮屈そうに見える場合が多いですよね。それだけ難しいんでしょう。もっと点が高くてもいいかな、って思います。
-> やまぼうしさん
トリノで荒川さんが唯一ミスしたのがループ、ソルトレークシティーと長野のワールドで村主さんがミスしたのもともにループでしたね。仰る通り試合でミスする選手を結構見かけますから難しいジャンプなのかも知れませんね。フリップなどよりもむしろ難度が高いのではないかと時々思ったりもします。今シーズン高橋選手が二度見せてくれたあの踏み切り前の転倒は謎ですけど。^ ^
「ターンを繰り返しながら…」というのは今シーズンランビエール選手がショーで見せた跳び方が印象に残っていたのでそれを意識して書きました。こんな跳び方もあるのか、と新たな発見でした。
真央ちゃんは最近フリップを跳ぶのか、と見せかけてそこから右足に乗り換えてループを跳ぶ変わった入り方を見せてくれてこれも驚きでした。誰のループが好き、といったことはあまり意識していませんでしたが、やはり得意なだけあって軽々と成功させてしまう真央ちゃんのループがいいかな、と思います。
サルコウとの区別をするのにいい表現が思い浮かばなくて「窮屈そう」という曖昧な書き方をしたのですが、やはり大抵の選手のループはそんな風に見えますよね。真央ちゃんのように苦もなく跳んでいる印象を与える選手はなかなかいない気がします。
こんにちは。中野選手のファンの私にとっては、ループは
かなり怖いジャンプのひとつになってしまっています（笑）。
「窮屈そう」というのは、イメージとしては分かりますよ。
跳ぶ前にかまえているというか・・タメを作っているような
感じのする選手が多いような印象も受けます。
見分けるときは、見た目の話ですけれど、両足が交差している
ように見えるなあ〜と思って、サルコウと見分けをつけました。
昔、伊藤みどりさんが、イーグルからのトリプルループを
跳んでいたのが印象に残っています。ループは、巻き足気味
だったので、かなりの迫力でした（＾＾；
トリプルループと言えば、タラ・リピンスキーが
長野で３−３のループを決めた事を記憶しています。
足をつけずに次のジャンプをそのまま飛んだ事に
大変驚いたものでした。
それからスルツカヤも得意でしたよね。
女子はコンビネーションでルッツの後に
トーループをつける選手が多かった時代、
彼女はループをつけてた事が印象深いです。
-> みゅりえさん
足が交差して見えるというのも確かに特徴かも知れませんね。いろんな着眼点があるものですね。
中野さんプログラムにループが入っていないので気になっていたのですが、やはり本人に苦手意識があるのでしょうか。佐藤夫妻門下の二人が力のある選手であるにも関わらずそろってループを跳んでいないというのは惜しい気がします。トリプルアクセルを回避する際に代わりにダブルアクセルではなくてトリプルループあたりを跳べれば助走路の変更を最小限にしつつ点数のロスも少なくすることができるのですけどね。
みどりさんのイーグルからのループですか、見てはいたのでしょうけど覚えていませんでした。みどりさんのような高さのあるジャンプならかなりの見応えだったでしょうね。
-> sashaさん
そうでした、女子で最初にコンビネーションジャンプにループをつけるのを流行らせたのはタラさんでしたね。彼女はほんの一瞬だけ大活躍してあっというまにアマチュアから去っていってしまったので記憶からとんでいました。タラさんのループもそれは見事なものでした。もう少し長く見ていたかったですよね。
タラ、イーラ、真央ちゃんと何となく似たタイプの選手が並びますね。ループの得意な選手の系譜というのがあるのでしょうか、世代ごとに芸風が受け継がれているかのような気がしてきました。
☆ランビエールのくるくる入るトリプルループ、いいっすね。「ターンを繰り返しながら」入ってくるループですが、飛ぶときにフリーレッグになる足が伸びてるからきれいですね。これは真似する選手が出てくるでしょう。
☆スルツカヤもくるくる入るトリプルループです。こちらはフリーレッグになる足を折ってますが、これが彼女らしくって、楽しげでいい。（だけどトリノで痛恨の転倒。本当はループは得意なんだってば！）
☆もう一人見つけましたよ。ミライ（ナガス）ちゃんです。米国選手権の映像を見ましたが。くるくる入るループで、しかも３Lo+２Loやってます。フリーレッグになる足を折ってますが、これはきれいです。（世界Jrでキャロライン（ジャン）ちゃんと金メダルを競ってますね。）
☆武田奈也さんの豪快なトリプルループも必見！
-> やまぼうしさん
ランビエール選手のループご覧になりましたか。流れのあるきれいなジャンプでしたよね。スルツカヤさんはあの転倒シーンが記憶に残ってしまいましたが本当は得意なんですよね。
ミライちゃん２位に入りましたね。ご両親が日本人とのことで、現在は日本国籍も持っているのでしょうか。気になる存在ですね。このまま順調に成長していって欲しいです。
☆ミライちゃん、アメリカと日本の二重国籍、つまり日本人ですよね！（日本の現行法でも２２才までは二重国籍でいられるはずですよ。アメリカは二重国籍の制限なし。）
ミライちゃん、世界Ｊｒでも３回転−２回転ループやりました。
フジＴＶで３月１１日深夜（つまり１２日）に放送しますよ！
☆３回転ループにはまって、見まくってます。安藤美姫さんも忘れちゃいけない。ファーストジャンプとして飛ぶ３回転ループもうまいんだけど、あまりにもあっさり飛べちゃうので、逆に目だたなかった。それに、今シーズンはセカンドジャンプでしか見られない。
☆右足をクロスして、「タメ」つくって飛び出すのが基本形でしたよね（タメを作るんで窮屈そうに見えるんでしたね？）武田奈也さん、いっぱいタメ作って飛び出します。右足の軸がしっかりできてるのがポイント。３回転ルッツもコツつかんじゃえば楽にできちゃいそうな気がするんだけどなぁ（来シーズンは、飛んじゃってほしい）。
☆ループのうまいスケータはジャンプの天才が多い気がしてます。荒川さんも2004年のワールドチャンピオンの頃には３回転ループをちゃんと成功させてたんですよ。
-> やまぼうしさん
昨日の夕方ニュースでちらっとミライちゃんを見ましたがかわいい♥ですね。日本語もきれいでした。本人は日本人とアメリカ人のどちらの意識が強いのでしょうね？ 放送があるのですか、楽しみです。私はキャロラインちゃんの方もかわいくてはまってしまいそうです&hearts
確かに上に挙げた三人を含めてそんな感じがします。跳んだ時と同じ体勢で降りてくるというのは最も基本的な動作なのかも知れないですね。それがしっかりとできるというのは能力が高いことの表れなのかも知れません。
キャロラインに？はまっちゃった？
少女スケーターには興味ないぞ！大人のスケーターがいいぞ！とずっと思ってたんですが。キャロラインちゃんの「You Raise Me Up」にゃ、まいっちゃいました（今シーズンのエキシビションでやってますよ）。この歌は同じ中国系のミシェルがもともと舞ってたんですが、ミシェル色じゃなくて荒川静香色に更にキャロライン風味にして舞ってます(xox) そりゃ荒川さんの舞の方がいいですが。この子、ここまでやるんかい、って感じ。。。荒川さんの影響力も凄いなぁ。
・・・ループの話題にループしなきゃ。
-> やまぼうしさん
タラさんが長野で優勝した時は技術的にはともかくまだまだ子供の演技という感じでしたよね。それだけにその後すぐさま引退してしまったのは残念でした。
でもこの二人はあの時のタラさんよりさらに年下なのに、演技に幼さを全く感じませんよね。シニアのスケーターに混じって滑っていても少しも違和感がありません。ともにアジア系だし、アメリカ代表とはいっても親しみを感じます。
キャロラインちゃん、今季のエキシビションは「You raise me up」なのですか、知りませんでした。当然ミシェルの影響もあるでしょうが、荒川さんのことも十分意識しているのでしょうね。今度の放送でやってくれるのかな？ ぜひ見てみたいです。
ループの話題は…、もうどうでもいいです。^ ^
世界ジュニア選手権、フジTVで3/11の25:10〜（3/12の1:10〜）です（番宣には「世界フィギュア情報浅田真央が世界女王へ16歳の挑戦」とあるけど、番組タイトルは「ジュニア」なんでしょ！？）日本のジュニア選手（特に武田さん）も見たいです。
キャロラインの「タイスの瞑想曲」、未来ちゃんの「アメリカ」（ドボルザークの弦楽カルテット）、どちらも好きな曲です。フリーの曲です。長めにお願いしますよ！フジTVさん。
そうなんですよ。超絶技巧（超軟体のビールマンスピンとか）を子供がしてる、というだけじゃない、楽しませてくれる二人ですね。シニアの大会に出ても見劣りしませんよ。音楽の世界にも「神童」がいますけれど、「神童」モーツアルトに出会ったぞ！みたいな、そんな感情を味わせてくれるしょうか。
-> やまぼうしさん
今見ましたけど二人とも素晴らしかったですね。子供っぽいのは体型だけで、技術も表現もシニアに混じっても見劣りしません。エキシビションは放送なくて残念。
ミライちゃん"ランビエール型"のループやってましたね。奈也さんのもちょっと変わった跳び方でした。
真央ちゃんの去年のインタビュー映像が映りましたけど、「ルッツとかフリップとか簡単な(！)ジャンプが跳べなかったのが悔しい」と話していたのに仰天しました。あらためてただ者ではないな、と思い知らされました。^ ^
キャロライン、まいりました、スタオベありましたね。未来ちゃん、真央ちゃんがアイドルだそうだけど、真央＋ヨナみたいな感じがします。２人のエキシビ、見たかったな。奈也さん、足の具合が悪かったんだ、悪くなきゃ３回転ルッツも飛べそうな感じがしました。sergeiさんの濱田さんも村元さんの演技に大喜び！水津さんは今期最高！
さて、真央ちゃん、３回転ルッツが「簡単」とは、たまげますよね。ただね、去年は、ちょっと軸が外れて危ない３回転ルッツも幾度もありましたよ。真央ちゃん、全日本が終わって長い間、何してたのかな？ 音楽を変えるとか、構成を変えたとか、いろいろ憶測生んでて、楽しみですね。
キムヨナさん練習満足にできなくて試練ですね、キミーは気合入ってるだろな、コストナーの日本の祭囃子？楽しみです。ゲデバニシビリもやっと見れます。意外と負傷とかで苦しんでた人が活躍するんですよ。安藤さんもね。
-> やまぼうしさん
真央ちゃんはステップなどを少し変えるそうですね。あのアッチェレランドはやはり難し過ぎたかな。ヨナさんはちょっと心配です。ベストの出来にはならないとしても、ヨナさんらしい演技になるといいのですが。
コストナーさんはユーロの動画を見ましたけど、ジャンプに力強さが出てきた感じでしたね。少し雰囲気が以前と変わったような気がしました。ゲデヴァニシヴィリさんは情報がありませんが、十分練習ができていたのでしょうかね。ともかく出場できるのはよかったです。